SNS型投資詐欺を阻止する新たな取り組み
最近、SNS型の投資詐欺が急増しており、その被害額は約89億円に達する深刻な状況となっています。この問題を受けて、大阪府警察と「ない株式会社」が共同で開発した新しい啓発ポスター「ダマされた自分が映る鏡」についてご紹介します。
ポスターの概要
このポスターは、鏡のような表面が特徴で、正面に立つと自分自身がその一部として映し出されるデザインが施されています。そのため、ポスターには「え、今投資したら絶対に儲かるの…!」や「この投資話、乗るっきゃない!」といった、詐欺に騙された人々の言葉が記されています。
さらに、ポスターに視線を向けることで、漫画で見られる「お金に目がくらんでしまった人」の印象が完成します。スマートフォンでの自撮り効果もあり、SNSを通じた詐欺の被害の現状をリアルに再現することが可能です。これにより、自分自身が騙されかけていることを直視することが促されています。
目的と背景
このプロジェクトの目的は、警察庁の調査結果を踏まえたものです。調査によると、オレオレ詐欺の被害者の95.2%が「自分は被害にあわない」と信じていたと回答しています。そこで、過信から発生する被害を未然に防ぐため、ポスターを通じて「自分が被害者になる可能性がある」とのメッセージを発信します。
「自分は絶対に大丈夫」といった思い込みは、SNS型詐欺の手口を知っていても危険を招くため、注意が必要です。このポスターで自らの姿を見つめ直すことで、詐欺被害の危険性を意識してもらうことが狙いです。
地域への影響
大阪市淀川区に本社を構える「ない株式会社」は、ポスターの企画・制作を担当し、デザインは森倉ヒロキ氏が手掛けています。この取り組みが、大阪府内での詐欺被害の予防につながることを期待しています。警察では、「投資先の実在性」「送金先の確認」といった注意点をしっかりとチェックするよう呼び掛けています。
お披露目イベントの詳細
ポスターは2025年1月17日から掲示される予定で、初めての公開は「なんばウォーク」のクジラパークで行われるイベントにて行われます。この場には、漫画「キン肉マン」の主人公も登場し、話題性が期待されます。観客は無料で参加でき、詐欺の危険性を楽しく学ぶことができる機会となるでしょう。
まとめ
SNS型投資詐欺は決して他人事ではありません。ダマされたと思ったことがある方も、自らを見つめ直すコンテンツとしてこのポスターを活用してみてください。この取り組みが、多くの人々の気づきに繋がることを願っています。