ストラテジックキャピタルと蝶理の株主提案に関する詳細解説
株主提案の概要
株式会社ストラテジックキャピタルは、蝶理株式会社に対し、株主提案を行う意向を発表しました。これは、当社が保有する議決権300個以上の株式を基にしたものであり、提案は6月の定時株主総会に向けて行われます。
提案の内容
提案には以下の議題が含まれています。
1. 社外取締役の選任に関する定款変更
この提案は、取締役の過半数が独立した社外取締役となることを目指しています。特に東レの影響を受ける蝶理株式会社において、少数株主の利益を保護する観点からの提案です。
2. 取締役会の実効性評価に関する定款変更
ここでは、毎年取締役会の実効性を分析し、その結果を開示することが求められています。少なくとも3年ごとに外部機関による評価が義務付けられる内容です。
3. 剰余金の処分に関する定款変更
剰余金の配当について、取締役会の決議だけでなく、総会においても決定権を持つことを提案しています。これは、株主の利益を重視するものです。
4. 剰余金の配当
普通株式1株あたり2020年3月期の連結上の1株当たり当期純利益から中間配当金を控除した金額の配当を提案しています。配当金の総額は株主に還元されるべき資金として位置付けられています。
5. 資本コストの開示に関する定款変更
企業の資本コストを透明に開示することを目指します。これにより、投資家とのコミュニケーションがスムーズに行えるようになり、評価の向上が期待されます。
6. 政策保有株式の売却に関する定款変更
政策保有株式を売却する方向性を定め、株主価値を向上させるための具体的な行動を提案しています。
提案の背景
この株主提案は、東レとの親子関係において、少数株主が不利益を被る可能性から生じたものです。現在の取締役構成が十分な独立性を欠くだけでなく、利益相反のリスクも指摘されており、徹底したガバナンスの透明化が求められています。特に、取締役会の実効性評価の必要性は顕著であり、定期的な第三者評価を導入することで、より客観的な運営を確保します。
株主にとっての意義
これらの提案は、株主の利益を第一に考えており、特に配当の見直しや透明な資本政策を追求することで、長期的な株主価値の向上を図ろうとしています。株式会社ストラテジックキャピタルの提案により、株主が実際の経営に参加できる機会を持つことは、企業ガバナンスを一段階引き上げることにつながります。
今回の株主提案は、蝶理株式会社にとって新たな方向性を示すものであり、今後の株主総会における議論が注目されます。より良い企業ガバナンスの実現に向けての重要な一歩となることでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社ストラテジックキャピタル
- 住所
- 東京都渋谷区東3-14-15MOビル6F
- 電話番号
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