世界で挑戦したJLPT
2019-06-28 14:10:04
2019年日本語能力試験、世界各地で64万人が挑戦した結果
世界各地での日本語能力試験の実施
2019年7月7日、独立行政法人国際交流基金と公益財団法人日本国際教育支援協会の主催による日本語能力試験(JLPT)が開催されました。試験には全世界で64万4,149人が挑戦し、前年からの増加は約10万人、18%にのぼります。特に海外からの応募者が目立ち、42万3,649人が参加しました。
応募者数の背景と増加要因
昨年度の第1回試験と比較すると、応募者総数が54万人から増えたことは、日本語の学習熱が高まっていることを示しています。特に、東アジアや東南アジア、南アジアの国々での日本語需要が顕著で、中国、韓国、ベトナムが海外応募者数の上位を占めました。各地域での日本語教育が加速していることが、応募者数の大幅な増加に寄与しています。
実施された試験は、海外46の国・地域、147都市と日本国内47都道府県で行われ、すべての地域において日本語学習者の拡大がみられます。試験はN1からN5までの5つのレベルがあり、N1が最も難しいレベルとして位置付けられています。
海外の応募者数とその傾向
特に注目すべきは、応募者数が前年比で大幅に増加したことです。東アジアでは13%、東南アジアで26%、南アジアで32%の増加率を示しています。これにより、モンゴルを含む9か国では「特定技能」の受入対象としてのN4レベルの応募者が増加している点も見逃せません。モンゴルでは2019年から試験が始まり、他の8か国も注目されます。
合格者の活用例
日本語能力試験の合格者は、さまざまな場面でその成果を活用しています。在留資格「特定技能」では、日本語能力の要件としてN4以上が求められることが多く、高度人材に対するポイント制による出入国管理の優遇やEPA(経済連携協定)に基づく看護師・介護福祉士の選定条件となっています。また、留学の際の日本語能力要件にはN5相当が必要であり、試験合格が今後のキャリアや生活に大きく影響することが期待されます。
このように、JLPTは単なる試験にとどまらず、参加者の将来に向けた大きなステップとなっており、世界中で日本語を学ぶことの重要性がさらに高まっています。今後も日本語教育が広がりを見せることが期待されます。
会社情報
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独立行政法人国際交流基金
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