奈良市、AIによる業務改革に向けた新たな一歩を踏み出す
奈良市は、急速に進行する少子高齢化により、働き手不足という深刻な課題に直面しています。この背景を受けて、同市はAI(人工知能)による業務の改革を"避けて通れない課題"と捉え、次なるステップへと進みました。その名も『セキュアAI基盤』の構築です。この取り組みは、主に個人情報を含む高機密な業務環境においてAIを活用することを目的としています。
これまでの第1フェーズでは、インターネット系の業務においてAI活用が進められてきましたが、高い機密性を要求される"個人番号利用事務系"は、外部との接続が制限されており、AIの利用ができない"空白地帯"として多くの自治体で取り残されていました。しかし、奈良市は目をつけました。この課題を解決すべく、株式会社日立システムズ及びアマゾン ウェブ サービスジャパン合同会社と連携し、"ガバメントクラウド"を活用したセキュアなAI基盤を整備することに成功。これにより、機密情報を安全に管理しつつ、AIの効率的な運用が可能となりました。
生産年齢人口との関係
奈良市の生産年齢人口は、今後30年で約4割も減少すると予測されています。また、20歳の人口についても約6割減少する見込みであり、公共サービスの維持が困難になっていくとされています。そのため、AI技術を取り入れた業務改革は、自治体の持続可能性を確保するための重要な手段となります。この"セキュアAI基盤"により、これまでAIの活用が難しかった領域でも、その恩恵を受けることが期待されています。
セキュアAI基盤の特徴
『セキュアAI基盤』は、国が認定した高水準のセキュリティを誇る"ガバメントクラウド"を活用することで、内部ネットワークと外部との通信を遮断し、厳重なセキュリティを保ちます。また、全国の自治体で一歩リードする形で、安全な生成AI利用環境を提供し、全職員がアクセス可能な体制を整えることができました。この基盤を活用することで、情報の隔離性を保ちながらも、全庁的な拡張性が確保され、今後の行政サービスの向上が期待されています。
日本全体への影響
奈良市が構築したこの基盤を通じて得られたノウハウは、全国の自治体にも共有される予定です。これにより、日本全体の行政システムのアップデートが促進され、他の自治体でもAI活用が進みやすくなるでしょう。これまでの課題を克服し、効果的なAIの導入が進むことで、日本の行政サービスはさらなる進化を遂げることが期待されています。
まとめ
奈良市は、AI活用による業務改革の新しい段階に進んでいます。『セキュアAI基盤』の構築は、単なる技術革新に留まらず、公共サービスの持続可能性を高めるための重要な一歩となります。今後、全国の自治体においてもこのような取り組みが広がり、未来の行政サービスが見えてくることを期待したいところです。
本件に関するお問い合わせ先は奈良市 総務部 AI・行革推進課(TEL:0742-93-3425)です。