京都大学と株式会社UPDATERの共同研究成果
国立大学法人京都大学と、持続可能な社会を促進する事業を展開している株式会社UPDATERが、無線電力のカラーリング技術に関する特許を中国で取得しました。この革新的な技術は、周波数を用いて無線電力を識別する方式で、非常に注目されています。
共同研究の背景
この取り組みは、2019年に京都大学の梅野教授と株式会社UPDATERとの間で始まりました。研究を進める中で、無線電力をカオスCDMAによって符号化し、磁界共振を利用することにより、「電力の虹」とも称される、さまざまな周波数を持つ無線電力の分配が可能になることがわかりました。これは世界初の実証となります。
2022年には、この技術に基づいた基本コンセプトの特許を京都大学と共同で取得し、2023年には米国に続いて中国でも特許権を得るに至りました。
特許の概要
特許の公告番号はCN113574767Bで、発明の名称は「給電装置および電力給電システム」です。授権公告日は2025年5月13日となっており、特許権者は京都大学とUPDATERの二者です。
京都大学梅野教授の見解
梅野教授は、無線電力伝送技術がもたらす未来について、宇宙と地球を結ぶ送電のあり方が単一の周波数ではなく、多周波数によって支えられていることを強調しました。この発明によって、自然界の持つ無線電力の特性を自由に制御でき、EVの走行中の給電実現にも必要な基盤技術となると期待しています。
今後の展望
UPDATERの姫井亜希氏は、関西での実証実験や、世界中での実装活動に力を入れていると述べました。特に、大阪での万博では、再生可能エネルギーと自動運転技術を組み合わせたEVバスの給電実証が進行中です。これらの技術は今や夢のものではなく、社会実装が待たれています。
2024年には中国がEV市場の約2/3を占める見込みであり、同国での特許取得はこの分野での事業化に向けた重要なステップです。今後は国内外の企業と連携し、実証事業を進めていく計画が着実に進行しています。
株式会社UPDATERについて
株式会社UPDATERは、2021年に社名変更を行い、再生可能エネルギーや脱炭素事業に力を入れています。特に「みんな電力」として体験型の電力トレーサビリティを商業化したことは、その業界での先駆的な取り組みとして評価されています。また、ウェルビーイングやエシカル調達といった多様なサービスも展開し、持続可能な社会を築くための活動を推進しています。
お問い合わせ
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