次世代アート・クリエイターを育成するTMTギアプロジェクト発表

TMTギアプロジェクトが新たなアートの未来を創造

東京芸術劇場は2024年度から「TMTギア」という全く新しいアート・クリエイター支援プロジェクトを始動します。このプロジェクトの目的は、舞台芸術や音楽の未来を切り拓くことにあり、広くアート・クリエイターを募集した結果、5名の優れた才能が選出されました。これにより、次世代のアートシーンに革新をもたらそうとしています。

選出されたアート・クリエイターたち

新たに決定したアート・クリエイターは以下の5名です。

- 額田大志（Nukata Masashi）: 作曲家や演出家として活躍。東京藝術大学在学中にコンテンポラリーポップバンド『東京塩麹』を結成し、様々な舞台作品で音楽の可能性を追求。彼の作品は音楽と演劇の境界を越えて、独自の世界観を創出しています。

- 山崎阿弥（Yamasaki Ami）: 声のアーティストであり美術家。独自の発声技術で空間を認識し、音響を通じて世界の生成について考察。彼女の最近の作品は音や空間の相互作用を探求し、科学者とのコラボレーションも特徴です。

- 布施砂丘彦（Fuse Sakuhiko）: 演奏や批評、イベント企画に多岐に渡る活動を行う。実験音楽や古楽器の演奏もこなし、多様なアーティストとも共同制作を行っています。特に、独自の音楽観を持つ批評家としても評価されています。

- 長瀬善則（Nagase Yoshinori）: 音楽経営に関する学びを深める中、音楽制作やコンサート企画に関与し豊富な経験を持つ。彼は音楽と経済の橋渡し役としても注目されています。

- 吉野良祐（Yoshino Ryosuke）: オペラ演出家として多くの作品を手がけ、演出助手としても活躍。舞台美術やコンサート空間の構成を手がける一方、建築史を研究し教鞭をとるなど多才な才能を発揮しています。

TMTギアプロジェクトの特徴

「TMTギア」の最大の特徴は、アート・クリエイターだけでなく、映像メディアチームや制作スタッフなど、様々なクリエイターの育成に注力している点です。このプロジェクトでは次期芸術監督を務める岡田利規氏と山田和樹氏がメンターとなり、クリエイターたちを支援します。

また、映像メディアチームは東京芸術大学の和田信太郎氏によって指導され、これによりより一層多様な表現が可能となります。プロジェクト名の「TMT ギア」は、アート・クリエイターにとって次の時代を切り開くための装備や変速装置としての意味を持ち、参加者が新しい自分を発見できる場となることを願っています。