音楽と認知機能
2022-04-11 13:30:03
音楽がもたらす認知機能の向上への期待 検証が始まる
音楽がもたらす認知機能向上の可能性
日本は超高齢社会に突入しており、今や500万人以上の認知症患者が存在しています。この状況は2025年には700万人を超えると予測され、65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症を患う時代が到来します。こうした現実を受けて、認知症の予防や進行抑制が喫緊の課題となっています。
新たなアプローチ 「音楽の力」
ここで注目されるのが、音楽が持つ力です。音楽は心に栄養を与えると言われており、その健康効果は古くから知られているものの、科学的な裏付けが不足していました。そこで、株式会社Amadeus Codeと東京都立産業技術大学院大学が共同で「音会」プロジェクトを始動しました。このプロジェクトでは、音楽が認知機能にどのような影響を与えるのかを科学的に検証します。
プロジェクトの概要
「音会」には65歳以上の高齢者100名が参加し、実際に音楽を作る体験を通じてその効果を調査します。参加者は、お題に合わせた音楽を言語化し、作曲支援プログラムを用いて数多くの楽曲から1曲を選ぶ疑似作曲体験を行います。これは音楽の創作過程を楽しみながら認知機能への影響を探るものです。毎週1回、この活動を行っていきます。
科学が証明する音楽の力
音楽は、ただの娯楽にとどまらず、私たちの健康にポジティブな影響を与える要素として期待されています。東京都立産業技術大学院大学の佐藤正之特任教授は、少子高齢化が進む日本にとって認知症対策は医療だけでなく、経済や地域社会全体に関わる重要な課題だと述べています。その認知症対策に対し、科学的事実に基づいた検証が行われることによって、音楽の効用がさらに明らかになることを期待されています。
一方、株式会社Amadeus Codeの井上純CEOは、音楽が人間の健康に寄与するというシンプルな原則を科学的に証明することが長い間の夢であったことを語ります。今回のプロジェクトが、厳格な環境で音楽の影響を検証する良い機会であると強調しました。
まとめ:音楽の新たな可能性
「音会」プロジェクトは、音楽の力を活かして認知機能の維持や改善を目指すものであり、超高齢化社会における重要な社会的課題に一石を投じるものです。これを通じて、高齢者の方々がより豊かな精神活動を享受でき、さらにその結果が社会全体に広がることを期待しています。音楽の持つ力を科学的に証明すること、そしてそれを通じてより良い社会を構築することが、このプロジェクトの目的です。今後の進展に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
株式会社Amadeus Code
- 住所
- 東京都港区北青山2-14-4the ARGYLE aoyama 5F
- 電話番号
-
080-7273-0011