都城市が導入した新たな土地管理プラットフォーム「Groundy」
都城市が全国で初めて、土地情報管理プラットフォーム「Groundy(グランディ)」を本格的に導入しました。このシステムは、法務局が提供する「登記所備付地図データ」(14条地図)を活用しており、高精度な地図を用いることで土地の境界線をいつでもどこでも確認することができます。これにより、土地に関する情報を誰でも簡単に管理できるようになるのです。
Groundyの特長
「Groundy」は、システム内で境界線が3Dで表示されるため、専門的な知識がなくても直感的に土地の地形と境界線を確認できます。特に注目すべきは、「地番土地管理ツール」と「山林内での境界確認のDX化」を統合したサービスを第一弾として提供している点です。この提案により、林業界だけでなく、農業、不動産、専門職など、様々な分野での利用が期待されています。
地番境界線の確認
地番土地管理ツールを使うことで、利用者は地図上の地番に対して情報を自由に追加でき、土地情報の管理が容易になります。これにより、土地の実情を正確に把握できるため、適切な土地管理を促進します。
登録情報の共有
同一アカウント内ではデバイス同士を連携することで、土地情報を簡単に共有できます。将来的には、他アカウントとの情報共有も実現される予定で、利便性は大きく向上するでしょう。
林業が直面する課題
林業は、所有者が自らの持つ山林の位置を把握しづらいという根本的な問題を抱えています。特に山林は、宅地に比べ物理的な境界が不明瞭なため、境界確認に時間がかかります。また、所有者の高齢化も影響し、現地確認が難しい状況です。このような問題が続くと、森林の管理が行き届かず、適切な伐採や植林がうまく進まないため、森林資源が減少し、災害リスクも高まります。
都城市の森林状況
都城市の総面積65,336ヘクタールのうち、36,186ヘクタールが森林面積(森林率55%)となっており、国有林と民有林が存在します。人工林の面積は76%を占め、適切な伐採と再造林が必要とされています。しかし、現在は土地の境界が不明瞭なため、業務に多くの時間を要してしまうというのが現状です。
Groundy導入のメリット
「Groundy」を導入することで、位置や境界が即座に特定可能になり、土地情報を迅速に管理・共有できるようになります。さらに、専用の機材が不要になるため、従来の方法に比べて労力や経費を削減し、業務の効率化も図れます。このことにより、森林施業が促進され、都城市の林業は新たな活気を帯びることでしょう。
会社の概要
「Groundy」を運営するのは、株式会社Groundy(グランディ)です。2024年11月に設立され、現在は東京都新宿区に拠点を置いています。彼らは、時代のニーズに応じた土地管理の新たな形を提供し、森林資源のサステナブルな利用を目指しています。
アプリの導入方法
「Groundy」はモバイル版とPC版があり、利用者はiPhoneやAndroidでアプリをダウンロードし、簡単に土地情報を管理できます。また、PC版もダウンロード不要で、主要なブラウザで利用可能です。
公式サイトとSNS
都城市が進める「Groundy」の導入は、土地管理に革新をもたらすと同時に、長い歴史を有する林業分野にも新たな可能性を開くことでしょう。