中小フォワーダーを支える貿易物流のDX
貿易物流業界において、中小フォワーダーの役割がますます重要性を増しています。とはいえ、彼らはさまざまな課題に直面しています。特に、業界全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進まない実情が大きな問題となっています。この状況を打破するために、株式会社フォーカスシステムズは新たに貿易SaaS製品「Beyond TheBook」を開発し、自社販売を開始することを発表しました。
中小フォワーダーが直面する課題
従来の貿易輸送の仕組みは複雑で、多種多様な手続きが必要です。専門知識がなければ安全確実な貨物の運送は困難であり、中小フォワーダーはそういった専門技術を駆使して顧客である荷主に代わり貨物を運んでいます。また、運輸業界全体の労働力不足も深刻で、物流効率を改善しようとする政府の取り組みとは裏腹に、IT導入率は実に45.5%という低い数字にとどまっています。特に中小フォワーダーはIT導入の知識がないうえに導入費用も高く、このままでは業界全体のDXが進まないという懸念が浮上しています。
Beyond TheBookの導入メリット
このような背景の中で提供される「Beyond TheBook」は、中小フォワーダーがこれまで経験しなかったダイナミズムをもたらすもので、顧客は輸送状況をリアルタイムで把握できるようになります。また、フォワーダー自身もクラウドで管理された顧客ごとのデータを活用し、最適な輸送方法を提案する能力が高まります。これにより、付加価値の高いサービスが実現できるのです。
「Beyond TheBook」はサブスクリプション方式を採用しており、中小フォワーダーにとっての導入障壁を大きく下げています。これによりDXを加速させ、業界の構造改革を促進する狙いがあります。さらに最近の改正された関税法の施行に伴って、電子帳簿保存法れ対応も視野に入れており、ペーパーレス化が進むことも期待されています。
環境への配慮と未来展望
「Beyond TheBook」の普及は、単に業界構造を改善するだけでなく、環境への配慮も含まれています。CO2の排出を抑制することが期待されるからです。また、このサービスは国内にとどまらず、海外への事業展開も計画されています。フォーカスシステムズは、新たな顧客獲得を目指し、さらに通関や陸送などの関係者とも提携を考えています。これにより、トータルな物流DXを提供するNo.1ベンダーとしての地位を確立することを目指しています。
会社概要
フォーカスシステムズは1977年の設立以来、公共や通信など社会性の高い分野のシステム開発・運用に従事し、IoTやクラウド技術なども積極的に取り入れています。コーポレートスローガン「テクノロジーに、ハートを込めて。」には、人々を技術で結び付けるという思いが込められています。
公式サイト:
https://www.focus-s.com/
製品に関するお問い合わせ:
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取材・広報に関するお問い合わせ:
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このように、フォーカスシステムズの「Beyond TheBook」は、貿易物流業界の未来を切り開く鍵となるサービスとして期待されています。