『ゆるこもりさんのための手帳術』全国寄贈プロジェクト始動
はじめに
現代社会では、多くの人々が見えない生きづらさに悩み、孤独を感じています。学校に行けない子どもや、仕事に行けない大人、その家族など、誰にも悩みを打ち明けられずにいる人たちがいます。そんな人々に対して、一歩を踏み出す手助けをするのが『ゆるこもりさんのための手帳術』です。
このたび、全国にこの本を届けるための寄贈プロジェクトが始まりました。
ともに歩む手帳術
『ゆるこもりさんのための手帳術』は、「書けなかった日も、だいじょうぶ」と優しく語りかけてくれる手帳の使い方を提案しています。
特別なスキルや時間を必要とせず、自分の気持ちや体調をシンプルに記録できるスタイルで、まるで”こころの呼吸”のような感覚を与えてくれます。これは、実際に就労継続支援B型事業所「ワンダーフレンズ」や「WonderKEA」との協力により、なんども試みられてきた方法です。
手帳術を実践する中で、次のような変化が見られました。
- - 朝起きられなかった人が、徐々にリズムを整えられるようになる。
- - 自分の感情を客観的に把握できるようになる。
- - 自分ができていることに気づき、自信を持てるようになる。
プロジェクトの目標
この寄贈プロジェクトの目的は、手帳術の本を必要としているすべての人に届けることです。しかし、書店販売だけでは不十分です。特に支援が必要な現場、学校、医療機関などに直接手渡すことが求められています。
具体的なプロジェクトの概要は以下の通りです。
- - プロジェクト名: 「ひとりじゃないよ」を手渡す。やさしい手帳の全国キャラバン
- - 募集期間: 2025年8月31日〜10月5日
- - 寄贈予定先:
・全国の就労支援事業所
・小中高校・大学の図書館
・心療内科・精神科クリニック
・子ども食堂 など
プロジェクトに関しては、以下の支援サイトを通じて詳細を確認できます。
クラウドファンディングサイト
書籍について
『ゆるこもりさんのための手帳術』は、熊野賢氏が著者で、ぱる出版から2025年9月26日に発売予定です。
定価は1,650円(税込)で、実際に多くの利用者の声をもとに作られており、苦しむ人々の思いを形にした一冊です。
熊野賢の想い
このプロジェクトを立ち上げた熊野賢は、起立性調節障害による不登校や孤立を経験した“元・当事者”です。
「朝起きられない」「明日が怖い」と感じていた彼は、その経験から、自らのように苦しむ人に居場所を提供する福祉事業所を立ち上げました。現在では、全国33拠点、1,000人以上が通う支援ネットワークに成長しており、その中での経験を本の形で伝えています。
この本を、全国に“安心のバトン”として手渡していくことが、クラウドファンディングの目的です。
最後に
「今日も動けなかった。何もできていないけれど、生きているだけで偉い」。
こう思える優しい視線を全国に広げることが、今回のプロジェクトの本質です。単なる本の寄贈だけでなく、誰かの明日を生きやすくするための挑戦です。
皆さまの温かいご支援や取材を、心よりお待ちしております。