花の価値を見直す新プロジェクト「うえむくとうわむく」
名古屋鉄道株式会社と株式会社電通名鉄コミュニケーションズが手を組んで、新たな中吊り広告プロジェクト「うえむくとうわむくプロジェクト」を10月28日からスタートさせます。このプロジェクトは、日常の中で感じられる新しい価値をアイデアの力で創出することを目的としています。
自社の中吊り広告が世の中の気持ちを明るくし、また中吊りそのものの媒体としての価値を高めることを狙いとしています。
第1弾「MORE FLOWER」
このプロジェクトの第一弾として、SDGs(持続可能な開発目標)の重要なテーマである「フラワーロス」に焦点を当てた「MORE FLOWER」が発表されました。花卉(かき)生産農家から出荷される花の一部は、様々な理由から販売されずに廃棄されてしまう現実があります。このフラワーロスは経済的な損失だけでなく、環境にも大きな影響を与えています。そこで、「MORE FLOWER」では、捨てられる運命にあった規格外の花をアップサイクルし、新たな価値を生み出す取り組みを行っています。
アップサイクルの実践
規格外の花を農家から買い取り、ドライフラワーに加工することで、廃棄予定の花を生まれ変わらせています。この取り組みはドライフラワー専門店「merry_go_round」と連携し、真空パックに入れたドライフラワーを用いた中吊り広告として掲出されます。皆さんには車両内で花を楽しんでもらい、さらに中吊り広告のドライフラワーを家庭へ持ち帰る機会を提供します。
プロジェクトの具体的なスケジュール
「MORE FLOWER」トレインは2024年10月28日から11月17日まで運行予定です。ただし、鉄道の運行上の都合により、日程が変更される可能性があるので、注意が必要です。掲出後のドライフラワーは名鉄名古屋駅の改札内で無料で配布されることになっており、期間は11月20日から22日までとされています。数に限りがあるため、早めの利用をお勧めします。
制作の舞台裏
「MORE FLOWER」の制作過程は非常にユニークで、リアルな花を用いた中吊り広告を実現するために何度も試行錯誤を繰り返しました。生花をそのままの状態で掲出することは難しく、透明の真空パックに入れるアイデアが浮かびました。しかし、最初は生花を使った際に数日であまりにも悪化してしまったため、ドライフラワーを使用する方針に変更されました。このようにして創り上げられた「MORE FLOWER」は、花の美しさだけでなく、廃棄予定の花の新たな可能性をも示しています。
今後の展望
「MORE FLOWER」を皮切りに、従来の中吊り広告とは異なるアイデアを取り入れた新しいプロジェクトが続々と展開される予定です。中吊り広告の新しい形を提案し、見るだけで世の中の気持ちが明るくなるようなメッセージを発信していきます。
プロジェクトに関する詳細や関連情報は、特設サイト(
こちら)でもご確認いただけます。
この新しい試みは、花を通じて人々の生活を豊かにするだけでなく、持続可能な社会づくりへの貢献にも繋がる可能性を秘めています。私たちの生活の中に花がより多く取り入れられる日が来ることを期待しましょう。