福岡青年会議所の新しい取組み
2025年10月、一般社団法人福岡青年会議所が新たに立ち上げた防災ポータルサイト『レジリエンス.com』が、災害時における迅速な支援を目指す民間連携型プラットフォームとして注目を集めています。このサイトは、日本各地に広がる671の青年会議所と連携し、企業や団体、個人が自らを支援者または受援者として登録できる仕組みを整えています。これにより、災害時に必要な支援を迅速に結びつけることが可能となります。
背景と目的
地震や豪雨といった自然災害の頻発により、行政の支援が届きにくい場合もあります。しかし地域には支援意欲のある企業や団体が数多く存在しています。そこで、『レジリエンス.com』を通じて、これらの企業と地域住民をオンラインで結びつけ、物資提供や避難支援、スペース提供などを円滑に行うことを目的としています。地域の力を活用し、災害時の支援と復興を促進する仕組みが求められています。
野村功次郎氏の全面監修
本プロジェクトは、防災の専門家である野村功次郎氏の監修のもと、実践的な運用体制を整えているのが特徴です。彼は消防機器の発明や防災教育の普及に尽力しており、全国各地で多くの講演を行っています。彼の知見を基に、現場で実際に役立つ内容と構造が整備されています。
今後の展開
『レジリエンス.com』は福岡を起点に、全国へと展開する予定です。このプラットフォームの拡大を進めることで、企業や団体の登録を促進し、民間発の防災ネットワークを構築していく方針です。また、過去に災害を乗り越えた企業の復興ストーリーを紹介する特別映像シリーズも公開されており、企業がどのように逆境を乗り越えていくのかを通じて、地域の備えの重要性を広めています。
理事長のコメント
一般社団法人福岡青年会議所の第73代理事長である尾本勝征氏は、私たちが住む地域においては、いつ何が起こるかわからない時代において、何が起こるかよりもその時に自分たちがどう行動するかが問われていると述べています。このような考えにもとづき、レジリエンス(立ち上がる力)をキーワードに、地域や企業、人々が連携し、共に支え合う力を育んでいくとしています。
提供される機能とメリット
『レジリエンス.com』では、登録を行うことで、具体的にどのような支援が可能であるかを示すことができます。例えば、地域企業が自社の持つ資源やサービスを登録することで、災害時に必要な情報を迅速に提供できます。また、住民側も支援が必要な際に、適切な企業や団体と素早くつながることができるため、スムーズな支援が実現します。これにより、地域全体が一丸となって災害への備えを強化していくことができます。
結論
『レジリエンス.com』の開設は、防災への意識を高め、地域や企業が力を合わせることで、災害時の支援をより効果的に行うための第一歩とも言えるでしょう。福岡青年会議所が目指す未来の社会は、より強靭でしなやかなものになることは間違いありません。災害に対する備えが求められる今、私たちもこの輪に加わり、自らの行動で未来を切り拓いていく時です。