作曲家・小野貴光の生涯と作曲術が詰まったエッセイ、11月に発売

感動の作曲家の物語、遂に明かされる

作曲家であり音楽プロデューサーの小野貴光さんが、自身の人生や作曲術についてリアルに語ったエッセイ『作曲という名の戦場』が、2025年11月6日に幻冬舎から刊行されます。この作品では、小野さんの作曲家としてのキャリアの内幕や、それに至るまでの豊かな経験が詰め込まれています。

作曲家の苦悩と喜び

小野さんのエッセイには、音楽制作の裏側だけでなく、収入や依頼の実態が赤裸々に描かれており、作曲家の業界がいかに厳しいかを伝えています。例えば、リリースが決まっている楽曲の発注が少なく、ほとんどの仕事が音楽コンペへの応募によって得られることに驚かされます。そして、もしそのコンペでも採用されなければ報酬はゼロ。その厳しさは、多くの人々が考えている以上に辛いものであると言えるでしょう。

小野さんは30歳までに多くの挫折を経験し、資金がないために空腹に苦しむ日々を送ってきました。どのようにして彼がこの逆境を乗り越え、作曲家として独立することができたのか、その道程も興味深い要素の一つです。

小野貴光の作曲技術

「良い曲とは何か？」という問いや、「素晴らしいメロディとは？」というテーマについて、小野さんの独自の視点が見られます。さらに、AIが作り出すメロディとの違いや、作曲家としての自身のスタイルも語られています。これらの知見は、作曲家を目指す方や音楽に情熱を抱いている方々にとって、多くのインスピレーションを与えることでしょう。

売れっ子作曲家の素顔

1971年に宮城県で生まれた小野貴光さんは、秋田市で育ちました。中学校1年生で小室哲哉さんの音楽に出会ったことをきっかけに作曲家を志し、16歳で東京に上京。会社員としての下積みを経て、30歳で独立し、株式会社Time Flies, inc.を設立した背景には、彼の劣境を乗り越えた精神力がうかがえます。そして今、AKB48や日向坂46などの人気グループ、さらにはアニメやゲーム音楽まで手掛け、約750曲を世に送り出しています。

謎多き作曲家としての葛藤

小野さんは、SNSを持たず、インタビュー取材も受けないなど、世間から距離を置いてきたことで知られていました。その背後には、表舞台に立つことを避けたいという思いもあったようです。しかし、本書の出版をきっかけに小室哲哉さんとの対談が実現し、少しずつ公の場に姿を現す決意を固めたとのこと。この対談の模様は、雑誌「GOETHE」に掲載され、彼の新たな一面が明らかにされます。

読者へのメッセージ

小野貴光さん自身は、「音楽が作られる現場のリアルを知ってもらいたい」と本書の執筆意図を語っています。音楽に関わる方々や、これから作曲家を目指す人々にとって、彼の半生を通じて得られる教訓は計り知れません。人気声優の内田雄馬さんや千葉翔也さんも推薦文を寄せており、読者に本書の魅力を伝えています。

このエッセイは、作曲家の世界を深く知りたい方にとって、必読の一冊です。いかに過酷な業界で生き抜くのか、そしてそこに待ち受ける栄光とは何なのか、小野貴光さんの言葉を通じて、音楽界の真実に触れてみてはいかがでしょうか。彼の人生と音楽への熱意が詰まったこの書籍は、多くの人々に感動を与えることでしょう。