静岡銀行が目指す営業活動の新展開
静岡銀行が、営業活動の効率化と高度化を目指して、新たに生成AIチャットボットの開発に着手しました。この開発は、静岡銀行国内での業務運営をさらに進化させる重要なプロジェクトであり、尚且つ地域金融機関として新たな挑戦でもあります。
1. 共同開発の背景
静岡銀行は、2024年10月より「S-CRM」と呼ばれる新しい営業支援システムと連携し、ノウハウを蓄積した「生成AIチャットボット」を活用することを決定しました。このチャットボットは、過去の営業活動や顧客情報に基づき、個々の顧客に最適化されたサービスや提案を行うことができるよう設計されています。
特に営業部門での情報共有や、顧客ニーズに応じた柔軟な対応が求められる中、若いスタッフがこの新しいシステムを利用することで、時間を大幅に節約しつつ効率的な業務遂行が期待されています。このシステムは、静岡銀行と共にSnowflakeとブレインパッドが協力して構築しており、地域金融機関が他の提供者の生成AIを活用する先駆けとなる事例です。
2. 具体的な取り組み
今回のチャットボットは、Snowflakeの提供する「Snowflake Cortex」という生成AIサービスと連携しており、顧客データや営業情報を有効活用します。このため、インターネットからは切り離された安全な環境内での運用が可能となり、セキュリティと効率性を両立させることができるのです。
また、静岡銀行は既にデータ分析プラットフォーム「S-hare」を導入しており、このデータプラットフォームの機能を活かして、情報の保存、抽出、生成AIの利用を一元化していくことにより、シンプルに整ったシステム設計を実現しようとしています。
3. 今後の展開
今後は、2024年10月より実施する生成AI環境の構築に向けて、より高精度な回答を実現するためのプロンプト開発を進める計画です。また、このプロジェクトの成果を金融業界における生成AIの利活用に向けた新たな指標として、社会に広く発信することを目指しています。
静岡銀行、Snowflake、ブレインパッドの3社は、クライアントに寄り添った高付加価値の営業活動を実現するため、各社の強みを活かした共同事業に取り組むことで、金融業界全体に新たな価値を提供し、社会価値の創造に貢献していくとのことです。
この新たな取組みは、営業業務の将来に向けての重要なステップであり、顧客へのより良いサービス提供を実現するための礎となることでしょう。今後の進展に注目です。