9000人の声から見る性教育
2025-08-28 16:33:21

9000人の調査を通して見えた日本の性教育の課題と未来像

9000人の声から見る性教育の未来



2025年8月27日、国際協力NGOジョイセフが主催したトークイベントで発表された「性と恋愛に関する意識調査2025」の結果が、日本の性教育における重大な課題を浮き彫りにしました。本調査は、15~29歳の若者4,958人と30~64歳の大人4,060人、合計約9000人を対象に行われ、世代や性別による意識の違いを明らかにしました。

調査結果から見えた恋愛・結婚観



調査によると、出会いの場は若者・大人ともに「職場や学校」が最多で、特に若者は実に7割が結婚を望む一方で、経済的な不安を理由にその実現が難しいと感じています。恋愛においても、恋人やパートナーに「合わせてしまう」と回答した割合は、若者で7割、大人で6割を超え、自己の意見を伝えにくい実態が明らかになりました。

セックスについての意識の違い



セックスに関する意識調査では、男性が「気持ちいい」と感じることを重視する一方で、女性は「スキンシップ」や「子づくり」を重視する傾向が見られました。さらに、性的同意の重要性を認識する一方で、具体的な理解が不足していることが指摘されています。特に、若者の42%が性的同意の概念を理解していないとの結果が出ており、教育的アプローチの必要性を感じさせます。

避妊と性感染症予防について



避妊に対する認識に関しては、「避妊は男性がするもの」と答えた人が若者で50%、大人で70%を占め、未だに男性任せの意識が根強いことが示唆されています。また、妊娠を希望しない性行為において無避妊の経験がある人は、若者で20%、大人で40%に達しており、改善の余地があります。

性教育の現状と不足する知識



若者の性教育に関する意識調査では、学校での性教育に対する有用性を認識しているのは半数程度で、特に「セックス」や「避妊」に関する教育が不足しているとの不満の声が多く寄せられました。インターネットやSNSが情報の主な供給源となっている一方で、正確な知識へのアクセスが可能な環境が十分に整っていない現状が浮き彫りとなりました。

日本における性教育とSRHRの展望



講演を行った専門家たちは、日本の性教育が依然として「特別なもの」として扱われる現状を指摘し、包括的性教育の導入が急がれると強調しました。教育における知識の不足やコミュニケーションの難しさを克服し、家庭や地域、行政と協力する重要性が確認されました。これにより、性や恋愛についてオープンに議論できる社会の構築が期待されています。

未来への提言



ジョイセフは、「性,恋愛についてオープンに語れる社会の実現」を目指しており、今後も継続的に調査を通じて性教育やSRHRに対する取り組みを強化する方針です。本調査の結果が示すように、性に関する教育が次世代の幸福な未来を築くために不可欠であることが再認識されました。


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会社情報

会社名
公益財団法人ジョイセフ
住所
東京都新宿区四谷本塩町12-3AOIビル3階
電話番号
03-5312-5090

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