欧州最大のゲーム開発者カンファレンス、devcom 2025
2025年8月17日から19日、ドイツ・ケルンにて開催予定の devcom developer conference(#ddc2025)は、ゲーム業界の最新トレンドや洞察を提供する場として注目されています。開催まで2週間を切った今、講演者アンケートの結果と新たなプログラム内容が公開され、さらなる期待感が高まっています。
講演者アンケートから見える業界の現状
今年のアンケートには100名の講演者が参加し、業界が抱える課題やトレンドについて次のような貴重な洞察が得られました。
- - AIの関与: 33%の回答者が開発プロセスにおけるAIの関与を可能な限り少なくしたいと考えています。
- - 経済的・政治的不確実性: 56名の参加者が現在開発において最も影響のある課題として、このテーマを挙げています。
- - プラットフォームの未来: 46%は今後数年で「主要プラットフォームホルダー」が「クラウドおよびデジタルサービス」に注力する見込みと考えています。
新企画の基調講演セッション
devcomは、基調講演ステージのプログラムに以下の新しいセッションを追加しました。
1.
「Letters from Malevelon Creek: 『Helldivers 2』銀河戦争のナラティブデザイン」 - Stephen Flowers(Arrowhead Game Studios)
2.
「ゲーム業界を駆け抜けた25年」 - Minh Le(Ultimo Ratio Games)
3.
「160GBのレジスタンス: 『S.T.A.L.K.E.R. 2』ポストモーテム」 - Ievgen Grygorovych、Mariia Grygorovych(GSC Game Worlds)
4.
「拾うという行為: 『Indiana Jones and the Great Circle』における一人称インタラクティビティ」 - Zeke Virant(MachineGames)
5.
【新規】「Viva La Game Dev: YouTube帝国がいかにしてインディーゲームの金字塔となったか」 - 人気ゲーム系コメディグループViva La Dirt Leagueのクリエイター陣が参加。
6.
【新規】「Mario Kart World: プロに挑め!」 - コンテンツクリエイターとプロプレイヤーによるライブ観客参加型チャレンジ。
これらのセッションは業界の最前線で活躍するプロフェッショナルたちが講演し、新たな視点を提供します。
新たな取り組み:Viva La Dirt League
「Viva La Game Dev」セッションでは、700万人以上の登録者を誇るコメディ集団がゲーム開発に挑戦した経験について語ります。彼らが手がけた釣りシミュレーション『Nice Day for Fishing』を例に、インディー開発者としての道のりや得た知見について紹介します。このセッションは、ユーモアとリスクテイクを持ってゲーム制作にどのように取り組んでいるかがテーマです。
Mario Kart World: 観客参加型チャレンジ
「Mario Kart World: プロに挑め!」では、観客が実際にレースに参加できる特別イベントが用意されています。参加者がプロレーサーを連続で打ち破ることができれば、次回のdevcom 2026のコンテンツチケットを無料で獲得できます。この挑戦は、視聴者にとっても楽しみとなるイベントとなるでしょう!
アンケートの結果を踏まえた今後の展望
講演者アンケート報告書は、ゲーム業界の動向を明確に示しています。有望なビジネスモデルとして、デジタル/パッケージ版のプレミアムゲームや、有料サブスクリプションが支持を受けており、早期アクセスの有用性やプラットフォーム独占の衰退の兆しも明らかになっています。特に、デジタル版の選好は59%に上り、多くのユーザーがその利便性を享受しています。
このような最新のトレンドを踏まえた情報は、devcom 2025に参加する皆さんにとって貴重なものとなるでしょう。来たる夏に開催されるこのカンファレンスで、業界に関わる全ての人々が新たなインスピレーションを得ることを期待しています。最後に、devcomの公式ウェブサイトやSNSもぜひチェックしてみてください!
devcomは、ヨーロッパ最大のゲーム業界専門家によるコミュニティベースのイベントであり、毎年多様性や持続可能性を大切にした内容が提供されます。