古代ヒッタイトの愛の解明へ向けた研究プロジェクトが始動
アカデミスト株式会社が運営する学術系クラウドファンディングサイト「academist」において、歴史学の新たなプロジェクトが始まりました。この研究は、古代アナトリアに存在したヒッタイト王国における「愛」という概念に焦点を当てています。プロジェクトを牽引するのは、京都大学文学部の非常勤講師である山本孟研究員です。
ヒッタイト王国と楔形文字の魅力
ヒッタイト王国は、現代のトルコに位置し、古代中近東の重要な文明の一つでした。特に、その文化や歴史は楔形文字によって刻まれ、多くの貴重な文献が残されています。山本研究員はこれまで、外交や条約に関する研究を行ってきましたが、今回は一歩踏み込んでより「ソフト」な人間関係に向き合うことを目指しています。
「愛」の研究へと進化する視点
研究の核心となるのは、ヒッタイト語の「aššiyatar」です。これは通常「愛」と訳される言葉ですが、その意味や歴史的背景、社会における役割を探求することで、当時の生活や人間関係を明らかにする試みです。古代の文献から、単なる政治や戦争の記録を超え、個々の人間の感情や絆の重要性を再認識することが目的です。
支援呼びかけとリターン
このプロジェクトはクラウドファンディングを通じて支援を募っています。集まる資金は、豊富な資料を解析するための人件費に利用される予定です。支援者へのリターンも多彩で、3,000円の寄付でオリジナルの楔形文字粘土板を手に入れることができるほか、10,000円の寄付で参加できる楔形文字講座のチケットも提供されています。これにより、古代の知識に触れ、愛の概念についての理解を深める機会が得られるのです。
募集概要
このプロジェクトを通じて、古代ヒッタイトにおける「愛」の意味を深く掘り下げることが期待されており、歴史に対する理解を新たにする一歩になることでしょう。