サーブ・バイオファーマ、15億円を調達してがん治療の研究を加速
会社概要
サーブ・バイオファーマ株式会社は、鹿児島県鹿児島市に本社を置くバイオベンチャーで、鹿児島大学の小戝教授が開発した腫瘍溶解性ウイルス技術を基にした新しいがん治療法に取り組んでいます。この度、シリーズBファーストクローズとして15億円の資金調達を行い、資金の累計調達額は約27億円に達しました。
資金調達の目的
この資金調達は、腫瘍溶解性ウイルスSurv.m-CRAシリーズの治験薬製造に必要な非臨床開発と海外臨床開発の加速を目的としています。具体的には、がん細胞に特異的に作用する「サバイビンプロモーター」を搭載した画期的な治療薬の開発を支援するものです。Surv.m-CRAは正常細胞には影響を与えずにがん細胞のみを攻撃し、その治療効果と安全性が期待されています。
取得予定の承認と臨床試験
開発中の治療薬Surv.m-CRA-1は、第Ⅰ相および第Ⅱ相臨床試験で良好な結果が出たため、近々第Ⅲ相臨床試験を行い、希少がんの一種である原発性悪性骨腫瘍の治療薬として国内初の認可を取得することを目指しています。また、セカンドパイプラインであるSurv.m-CRA-2-ICは、複数の免疫遺伝子を搭載しており、2027年にはヒト対象治験を開始予定です。
投資家からの期待
多くの投資家が今回の資金調達に参加しており、DCIパートナーズ、鹿児島ディベロップメント、慶應イノベーション・イニシアティブなどが名を連ねています。これらの投資家は、サーブ・バイオファーマが目指すがん治療の革新に期待を寄せ、新たな治療選択肢としての社会的意義を強調しています。
経営者のコメント
設立者であり代表取締役社長の山田昌樹氏は、この資金調達が臨床現場に新たな希望をもたらすと信じ、開発スピードの加速と社会実装化を進める意向を表明しました。また、最高科学責任者の小戝健一郎教授も、医療界への貢献への期待と共に、新たな治療法の開発を進めることの重要性を強調しました。
最後に
サーブ・バイオファーマの腫瘍溶解性ウイルス技術は、がん患者にとって新たな治療の選択肢を提供し、医療界に大きなインパクトを与える可能性を秘めています。今後の研究開発の進捗に注目が集まります。