ポーラの新製品
2020-11-18 11:51:16
ポーラ・オルビスが手掛ける美しさとケアの新製品、医療用ストッキングの誕生
ポーラ・オルビスが生み出した医療用ストッキングの魅力
ポーラ・オルビスグループから新たに誕生した株式会社encyclo(エンサイクロ)は、患者の想いを反映した製品開発に注力しています。特に、リンパ浮腫を抱える人々に向けて開発された医療用弾性ストッキングは、機能性とファッション性を見事に両立させた一品です。
リンパ浮腫とその影響
リンパ浮腫は、がんの手術や治療によってリンパ液の流れが悪化し、体の一部がむくむ状態です。特に、婦人系がんや乳がんの患者に多く見られます。リンパ浮腫は完治が難しく、推定で約15万人の患者がいるとされています。これにより、患者は日常生活においても多くの制約を抱え、治療として必要な医療用弾性ストッキングを一生身につけることが求められます。そこで重要なのが、機能性だけでなく、履き心地や見た目の美しさです。
開発の背景
株式会社encycloの代表である水田悠子氏は、自らリンパ浮腫を抱える中で、毎日使用するストッキングに対する厳しい要求を実感しました。かつての仕事で女性の美しさを追求する製品を開発していた彼女にとって、弾性ストッキングの多くが見た目に不自然であることは大きなショックでした。この経験から、彼女はより多くの人々の「美しくありたい」という願いに応えられる商品を作る決意をしました。
社内ベンチャーの誕生
水田氏は、同社内で病と生活の両立支援に取り組んでいた齋藤明子氏と共に社内ベンチャー制度を活用し、encycloを設立しました。これにより、彼女らは自身の経験だけでなく、多くの当事者の声を反映した医療用ストッキングの開発を開始しました。
MAEÉブランドのスタート
その結果、安全性と美しさを兼ね備えた「MAEÉ」というブランドが誕生し、医療用弾性ストッキングが商品化されました。この商品開発の過程では、約100人からのヒアリングを重ね、当事者の視点と医療従事者の意見を尊重しました。これにより、健康的でありながら美しさを追求した商品が完成しました。
商品の特長
1. 高い機能と安心の品質
MAEÉの医療用弾性ストッキングは、国内の医療機器メーカーと共同で開発され、圧迫力は31-43hPa(ドイツの品質保証規格・RALのクラスⅡ相当)を達成しています。特殊編機によって、個々の部位に合わせた着圧が実現されており、その素材には「ライクラ®」を使用。これにより、柔軟性があり、肌に優しい履き心地が生まれました。
2. 精緻な設計
靭帯の流れを妨げないよう、デザインには特に注意が払われています。鼠径部の圧迫を軽減するカッティングや、術後の傷口を考慮した縫い目のないデザインを採用し、腹部にもソフトな着圧効果を持たせています。
3. 美しさと快適さの両立
ポーラグループのノウハウを生かし、特に日本人女性の肌に合うナチュラルなベージュを開発。透明感を保つために、太く強い糸と細い糸を組み合わせることで、素肌感と高い圧迫機能を両立させました。
まとめ
美しさを求めつつ医療的なニーズも満たす新しい選択肢として、ポーラ・オルビスが展開する「MAEÉ」ブランドは注目に値します。今後も患者の声を反映した製品開発が期待され、美しくありたいと願うすべての人々に力を与えることでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社encyclo
- 住所
- 東京都中央区銀座1-7-7ポーラ銀座ビル
- 電話番号
-
03-6685-3170