プラスチックリサイクルの新たな展望
プラスチック廃棄物が環境問題として注目を集める中、株式会社esaは再生プラスチックペレット「Repla」を紹介しました。2025年11月12日から14日まで、千葉・幕張メッセで開催された第5回サステナブルマテリアル展において、同社はDNPとCBCのブースで、独自のマテリアルリサイクル技術「esa method」を駆使した新たな資源循環の可能性を示しました。
プラスチックリサイクルの現状
国内での日常的に使われるプラスチックのほとんどは、再資源化が難しい複合素材で構成されており、従来の技術ではリサイクルが困難です。例えば、プラスチック循環利用協会の調査によると、国内でのプラスチックの約60%が焼却処理され、25%のみがリサイクルされています。残りの15%は埋立てられ、または国外に送られている現実があります。このような背景から、政府は2050年に向けたカーボンニュートラルの達成を目指し、企業には資源循環と脱炭素経営が強く求められています。
サステナブルマテリアル展での展示内容
サステナブルマテリアル展は環境に配慮した材料とリサイクル技術の専門展であり、今回の展示会ではDNPとCBCがそれぞれに特徴的なブースを展開しました。
DNPブースの焦点
DNPは、2024年10月に締結した資本業務提携に基づいて、CO2排出量削減と複合プラスチック由来のリサイクル材を利用した新製品開発に向けた取り組みを紹介しました。特に、esaの技術を用いて再生したプラスチック廃材を原料としたリサイクル板材が展示され、その実用性が強調されました。
CBCブースの取り組み
CBCでは、esaの「複合素材リサイクル技術」が高く評価され、異なる融合樹脂をディスティングする新技術が提示されました。また、アルミ蒸着PETフィルムのリサイクルに関する実績も披露され、訪問者からの注目が集まりました。
「Repla」の特性と技術
「Repla」はesaの独自技術「esa method」により開発された再生プラスチックペレットです。これは、複合素材を三次元的に処理することで、リサイクルを実現し、様々な物性グレードへの対応が可能です。従来リサイクルが困難だった複合プラスチックを助ける革新的技術として位置付けられています。
企業からの期待
esaの代表取締役である黒川周子社長は、展示会を通じて多くの来場者と交流し、資源循環の重要性を再確認しました。企業の協力によって、「Repla」を通じた新たな製品開発が加速し、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されています。
今後の展望
esaは、今後もパートナーシップを広げ、技術をさらに発展させることに努めています。これにより、新たな市場を構築し、温暖化防止に向けた取り組みを続けていく計画です。温室効果ガスの排出を削減し、循環型経済の実現に寄与することを通じて、持続可能な社会の形成を目指します。