青木あすなろ建設が実施した外国人社員向け研修の全貌
最近、青木あすなろ建設株式会社(以下、当社)は、2025年9月26日に新梅田研修センターで、入社1〜3年目の外国籍社員36名を対象にした社内研修を開催しました。この研修は、日本文化やビジネスマナーを深く理解し、多様な国籍の社員と協働するためのスキルを磨くための重要な取り組みでした。
研修の目的と背景
日本では人手不足が深刻化しており、建設業でも特に60歳以上の人材が増加しています。数年後にはこの世代の退職が予想されており、全体の労働力が減少する見込みです。そこで当社は、約3年前から総合職で高度外国人材を採用しており、現在では63名が専門技術者として活躍中です。
このような状況を背景に、当社は昨年度から「海外技術者就労支援室」を設立し、外国籍技術者の採用から育成までを一貫して支援しています。この取り組みの一環として行われた研修では、日本の文化や仕事の進め方を理解し、将来の技術力を高めることを目的としています。
研修内容
今回の研修では、参加者たちが日本のビジネスマナーや文化に触れ、異文化理解を深めることを目的としていました。具体的には、以下のような内容が行われました。
1. 座学研修
座学では、エイムソウル社が提供するCQI®(Cultural Intelligence Quotient Inventory)を活用し、各参加者が自らの異文化適応力を測定しました。この結果をもとに、参加者同士で意見を交換し合うことで、相互理解を深めました。これは単なる自己評価にとどまらず、当社のダイバーシティ&インクルージョンを実現するための重要なステップともなりました。
2. KIGUMI研修
「KIGUMI」とは、日本の伝統的な木工技術で、釘や接着剤を使わずに木材を組み合わせて立体的な構造物を作る活動です。参加者はそれぞれの文化や国籍を超えて、図面を共有し、制限時間内に目標を達成することを目指しました。この体験を通じて、チームワークの重要性や多様性を活かしたコミュニケーションの在り方を学ぶことができました。
また、研修では「目標を共有する」「多様性を活かす」「心理的安全性を確保する」の3つのポイントが強調されました。メンバーが互いのスキルや強みを理解し合うことで、作業の効率を高め、失敗を恐れずに意見を出しやすい環境を築くことができたのです。
今後の展望
海外技術者育成就労支援室の室長である桜池誠志氏は、今回の研修が日本文化やビジネスマナーの理解に繋がり、業務スキルの向上だけでなく、全国で活躍する海外技術者間の連携強化にも寄与したと語ります。今後も、半年に一度のペースでこのような研修を継続する計画です。
参加者の声
参加者のペレーラ氏(スリランカ出身)は、「日本の文化を知ることで、自分たちの行動を見直す機会を得ました。特に報・連・相が非常に重要であることを実感しました」と語りました。また、アーシャ氏も「日本に来た当初は文化や言語に戸惑ったが、この研修を通じて自信を持てるようになった」と述べました。
これらの体験を通じて、青木あすなろ建設は今後も多様な人材を受け入れ、持続可能な企業環境を整える努力を続けることでしょう。