AGRISTが開発する新型自動収穫ロボット「Q」
農業課題をディープテックで解決するAGRIST株式会社(宮崎県新富町)は、最新のAI技術を搭載した新型自動収穫ロボット「Q」の開発を発表しました。このロボットは、農業生産の効率化を目指し、自社農場でのデータ収集を通じてAIの学習を深め、来年の4月からはレンタルサービスを開始します。
自動収穫ロボット「Q」の背景と目的
農業現場では、基幹的な農業従事者の平均年齢が68.4歳と高齢化が進んでおり、人手不足が深刻な問題となっています。AGRISTは、この現状を真剣に受け止め、「収穫の人手が足りない」という声に応える形で、AI搭載の自動収穫ロボットを開発しました。「Q」は、収穫の自動化だけでなく、農業経営の安定化と、生産者が安心して働ける環境作りを目指しています。
「Q」の特徴と機能
AGRISTの自動収穫ロボット「Q」は、以下のような4つの新機能を搭載し、安全かつ効率的な農作業を実現します。
1.
安全な協働: 音声案内機能と衝突防止センサーを搭載し、作業現場での安全性を確保。労災リスクを低減し、安心して作業に集中できる環境を提供。
2.
夜間収穫機能: 夜間収穫が可能な機能を装備。これにより24時間体制での収穫が可能となり、生産性を向上させることが期待できます。
3.
品質確保のための高度な技術: 独自の誤収穫防止センサーとカメラにより、主枝を誤って切断するリスクを99.96%抑制。収穫物の品質向上と廃棄ロスの削減に寄与します。
4.
高い汎用性: 様々な作物に対応できる設計で、収穫範囲も増加し、より多様な状況に適応可能です。
AGRISTの現場主義
AGRISTの強みは「現場主義」であり、「Q」の開発プロセスでも生産者の意見を取り入れています。特に夜間稼働と安全性の強化は、生産者の心理的・物理的負担を軽減し、ロボットとの労働協力を促進するための重要な機能です。今後もAGRISTは、ロボットの性能向上とデータ活用を進め、持続可能な農業を実現するための挑戦を続けます。
展示会出展情報と今後の展望
自動収穫ロボット「Q」は、11月末から12月初頭にかけて開催される展示会に出展予定です。詳しい情報やデモンストレーションについてはお問い合わせください。AGRISTは農業における持続可能性を次の100年にわたって支えるため、地域経済を支える役割を果たし続けます。
自動収穫ロボット「Q」概要
- - 重量: 130kg
- - 寸法: D790 × H2230 × W1180 mm
- - 収穫性能: 1個/分(向上予定)
- - 多様な安全機能を備えた設計
終わりに
農業の未来は、テクノロジーと人の共存によって切り拓かれます。AGRISTの取り組みが、持続可能な農業の実現にむけた大きな一歩となります。興味のある方はぜひ、自動収穫ロボット「Q」を通じて新しい農業の形を体験してください。