日本リスクコミュニケーション協会の設立とその役割
2020年7月6日、日本リスクコミュニケーション協会(RCIJ)が設立されました。この協会は、企業や組織が危機の際に求められるコミュニケーション能力を高めるための教育プログラムを提供しています。特に、BCP(事業継続計画)やBCM(事業継続管理)に焦点を当て、受講者がリスク管理の基本的な知識を修得できるように設計されています。
リスクコミュニケーションとは
RCIJにおいて定義されているリスクコミュニケーションは、危機発生時に迅速且つ適切な対応を進めるための準備をし、内部の情報収集や意思決定、外部への情報発信を行うプロセスを指します。この過程では、ステークホルダーとの円滑なコミュニケーションが極めて重要であり、タイムマネジメントを意識する必要があります。
現代の課題と解決策
新型コロナウイルスの影響が示すように、突発的な危機にどのように対応するかが企業の存続に大きな影響を与えます。多くの企業は、従来の防災活動だけでなく、BCPやBCMの実施を加速していますが、依然としてリスク管理や危機対応に特化したコミュニケーション能力を持つ人材が不足しているのが現状です。
RCIJは、組織内の各部門が縦割りで構成されているため、危機管理における情報の流れをスムーズにする役割を果たすことを目指しています。経営者から広報、人事、法務に至るまで、多様な専門家がこのコミュニケーションの責任を持つ必要があります。
講座内容の詳細
日本リスクコミュニケーション協会では、第一種のリスクコミュニケーション技能認定講座を提供します。この講座は全10回、各回90分の内容で、受講費用は178,000円(税別)です。講義内容は経営、危機管理、法律、メディアなど多岐にわたり、高い専門性を持つ講師たちが指導にあたります。
- 白井邦芳(危機管理コンサルタント)
- 木村恭子(日本経済新聞社 編集委員)
- 昆正和(事業継続研究家)
などの講師が、リスクコミュニケーションの重要性や手法を教えます。
各回の講義後には、理解を深めるためのテストや小論文なども実施し、受講者のスキル向上を図ります。さらに、講座内容は社会の変化に応じて柔軟に更新される予定です。
学ぶべき対象者
この講座は以下のような方々にお勧めです:
- - 危機管理にお詳しい方
- - 経営者やリーダーを目指す方
- - 中小企業やベンチャー企業での事業継続を考えている方
- - 外資系企業の広報担当者
RCIJは、リスクコミュニケーションを通じて、企業や組織の危機に対する抵抗力を高め、持続可能な経営を促進することを目指しています。
協会の概要
一般社団法人 日本リスクコミュニケーション協会は、東京都台東区にオフィスを構え、多くの企業や団体と連携しながら、危機管理に特化した、質の高い教育プログラムを提供しています。協会のウェブサイトから詳細情報や最新のセミナー情報を確認できます。
公式サイトはこちら。