生成AI大賞2024受賞結果の発表
2024年の初開催となる「生成AI大賞2024」が、東京都多摩市に本拠を置く一般社団法人Generative AI Japan(以下、GenAI)によって主催され、日経BPとの共同で行われました。このアワードは、生成AIの活用事例を広く募集し、優れた活用事例に奨励を与えるものです。
グランプリの発表
2024年のグランプリには、名古屋鉄道株式会社の「名古屋鉄道グループにおける、3レイヤーでの生成AI活用プロジェクト」が選ばれました。このプロジェクトは、名古屋鉄道・名鉄グループ内でのデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みとして位置付けられており、ツール整備と活用支援のプロセスを明確にした3段階の活用レベルが設けられています。これにより、実務担当者が生成AIの可能性を実感し、サービスの向上に貢献する事例を生み出すことを目指しています。
特別賞の受賞組織
また、特別賞には以下の2団体が選ばれました。
タイトル「生成AIが実現する、人的資本最大化による病院経営支援ソリューション」では、直感的なUIと多様なユースケースを提供し、医療機関の業務効率化を行っています。
タイトル「誰でも法律相談ができる社会へ」として、AI法律相談チャットサービスを運営。138万件以上の相談データを基に、法律相談の普及に寄与しています。
優秀賞受賞者群
さらに、優秀賞には以下の5組織が名を連ねました。
1.
NECビジネスインテリジェンス株式会社
業務の改革に生成AIを活用し、業務効率化を目指しています。3つのレイヤーに分けたプロセスの最適化が目指されています。
2.
株式会社セブン&アイ・ホールディングス
生成AIとRPAを組み合わせたことで、販促メールの制作時間を年間約1万時間削減。顧客へのアクセス向上につながっています。
3.
タイルライフ株式会社
「タイルAI」による建材選定のプラットフォームを提供し、設計者の時間を大幅に短縮。
4.
ライオン株式会社
生成AIを社内で民主化し、社員が自身でツールを開発・利用できる環境を構築しました。
5.
千代田区立九段中等教育学校
教育現場のニーズに応じた独自の生成AIシステム「otomotto」を展開し、学びの質を向上させることを目指しています。
審査基準と審査員
審査基準は、課題設定、実装の工夫、インパクト、ガバナンス、将来性の5つの要素によって構成されています。審査員は、大学教授や企業の専門家など多彩なメンバーで構成され、生成AIの最前線での活用事例を厳選しました。
まとめ
「生成AI大賞2024」は、日本における生成AIの発展を象徴するイベントとなっています。今年の受賞者たちは、各分野で革新をもたらしており、今後のさらなる動向に期待が高まります。業界全体で生成AIをどのように活用し、発展させていくかが注目される中、受賞事例の広がりが重要です。
2024年の受賞結果は、生成AIが様々な業界での効率化とイノベーションに貢献していることを示すものと言えるでしょう。今後も各社の取り組みに注目していきたいです。