新卒初任給の上昇と学生の年収希望動向に関する調査結果
改めて新卒市場の動向について注目が集まる中、新卒の初任給に対する期待が高まっています。株式会社i-plugが提供する「OfferBox」は、2027年卒業予定学生を対象に年収に関する調査を実施しました。この調査によると、約3社に1社が新卒の初任給を引き上げており、就活生の約16.4%が初年度の希望年収を「500万円以上」としていることがわかりました。
調査概要
調査は、2025年9月に実施され、270名の学生が回答しました。その中で、新卒入社1年目の希望年収についての問いには、最も多くの学生が「300-399万円」を選択しており、過去3年間でこのレベルが最も人気となっています。他方で、「500万円以上」を希望する学生は前年比で2.9ポイント減少したものの、依然として高い数字をキープしています。
希望年収とその背景
国税庁の2023年分の調査結果によると、給与所得者の平均年収は460万円で、これは3年連続の増加を示しています。しかし、それでもなお多くの学生が目指すべき目標として「500万円以上」を設定している背景は、強い競争と企業間の待遇の違いに起因しています。
内定辞退の傾向
この調査では、内定先から提示された給与が希望額を下回った場合、どのような行動を取るかについての質問も行われました。85.6%の学生は「他の条件によっては辞退しない」と回答しています。これは過去3年間で変わらない傾向であり、就活生における年収重視の風潮が進んでいることがうかがえます。
その他の条件が影響
さらに調査を進めたところ、辞退しないと答えた学生の大半が「福利厚生の充実」や「業務内容」を重要視していることが明らかになりました。特に「福利厚生が充実している」と答えたのは72.3%に達し、今後の新卒採用においても企業側はこの点を重視する必要があるでしょう。
希望金額との差に関する考え方
学生が受け入れられる希望年収との差についての質問では、「50万円以内」との回答が52.2%に達しました。残りの学生は、51万円から100万円の範囲まで許容する意見を持っており、ほぼ全員が年収差100万円以内を許容できると考えています。
企業の提示する初任給
一方、企業側から見た年収の提示に関する調査結果では、63.3%が「300-399万円」と回答しました。また、実際に「500万円以上」を提示している企業はわずか3.0%であり、これが学生たちの希望する年収との乖離を生む要因となっています。
今年の傾向まとめ
参加した企業の約36%は昨年と比べて新卒の給与を増額したと回答しており、減額した企業はゼロという結果となっています。したがって、今後も新卒の初任給が上昇する傾向が続くことが予想されるでしょう。
新卒の就職市場は急速に変化していますが、希望年収や企業側の提示額に関するデータをもとに、今後の動向を注視していく必要があります。