古紙バイオエタノール事業
2025-07-24 14:37:26

ENEOSとTOPPANが協力!古紙を活用したバイオエタノール事業が始動

ENEOSとTOPPAN、古紙を利用した新しいエタノール事業



ENEOS株式会社とTOPPANホールディングス株式会社は、2024年から日本製紙の富士工場で実施する古紙バイオエタノールの実証事業について、プロジェクトをスタートさせることを発表しました。この事業は、エネルギーの脱炭素化を進め、循環型社会の実現を目指すためのもので、特に古紙を原料とした持続可能なエネルギーの生成が期待されています。

バイオエタノールの重要性



バイオエタノールは、カーボンニュートラルの実現に向けて極めて重要な役割を果たしています。自動車燃料や化学品の原料として使用されるほか、近年では持続可能な航空燃料(SAF)としての製造も注目されています。これにより、環境負荷を低減する新たな手段として、社会から強い支持を受けています。

実証事業の詳細



ENEOSとTOPPANホールディングスは、2021年から古紙を原料としたバイオエタノール製造についての共同検討を続けてきました。実証事業は2024年3月に開始され、今回新たに日本製紙の富士工場内に設置されるパイロットプラントの建設が決定しました。

このパイロットプラントでは、TOPPANが開発した防水加工された紙やノーカーボン紙などの難再生古紙から不要部分を取り除き、豊富な繊維を持つ原料に変える前処理プロセスを用います。加えて、ENEOSが持つエタノールの連続生産技術を導入し、効率的なバイオエタノール製造を目指します。

プロジェクトの展望



今回の実証プロジェクトでは、パイロットプラントの古紙投入量は1日あたり約1~3トン、バイオエタノールの生産量は約300リットルとなる計画です。2027年の前半に運転を開始し、本事業を通じて得られた知見を基に、2030年度以降の商用化を目標としています。

また、本プロジェクトは国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「バイオものづくり革命推進事業」に採択されたものです。

企業の戦略



ENEOSは2025年5月に公表した中期経営計画で、バイオ燃料など新エネルギー分野への注力を強調しています。これにより、脱炭素社会の実現に向けて貢献していきます。

一方で、TOPPANホールディングスは「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」を通じて持続可能な社会の実現を図る企業としての役割を果たしています。環境問題への取り組みを重点施策として位置づけており、今回のプロジェクトもその一環です。

日本製紙グループも、長年のセルロースに関する知見を活かしバイオリファイナリー構想の下、地球温暖化対策に貢献することを目指しています。

まとめ



ENEOSとTOPPANの連携によるこの古紙バイオエタノール事業は、今後の持続可能な社会へ向けた重要なステップとなるでしょう。各企業の技術とネットワークを結集し、新たなエネルギーの形を模索する中で、環境負荷を低減する具体的な成果が期待されます。今後の展開に注目が集まります。


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会社情報

会社名
TOPPANホールディングス株式会社
住所
東京都文京区水道1-3-3
電話番号

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