真庭あぐりガーデンがリニューアルオープン！食を通じた地域貢献の拠点

真庭あぐりガーデンがリニューアルオープン

岡山県真庭市に位置する「真庭あぐりガーデン」は、2023年4月29日に新たな施設を加えリニューアルオープンします。この施設は地域ぐるみで持続可能な食と農業を支え、特に高齢者の方々の活躍を促進する場所として注目されています。十字屋は、「困った人の力になる」という理念のもと、この施設を運営し続けています。

地域の課題と十字屋の役割

真庭市は、65歳以上の高齢者が39.9％を占めており、全国平均を大きく上回る高齢化が進行中です。さらに、山間部特有の農地条件から、大規模農業が難しく、地域の農業が衰退しつつあります。十字屋は、こうした地域の課題を解決するための努力を続けています。特に2020年には、持続可能な開発目標(SDGs)に向けた取り組みが認められ、岡山県初の「おかやまSDGsアワード」を受賞しました。

循環型社会の実現に向けた取り組み

リニューアルされた真庭あぐりガーデンは、単なる観光地ではありません。地域資源を活用し、「食」をテーマにした循環型社会のモデルを築くことを目指しています。様々な取り組みが行われており、その一つが生ごみを再利用しエネルギーを生む「バイオガスシステム」です。これは真庭市の委託を受けた「真庭広域廃棄物リサイクル事業協同組合」によって運営され、地域の農家へバイオ液肥を無償提供し、地域の食材を補完しています。

高齢者コミュニティと「お節介なサービス」

「真庭あぐりガーデン」では、高齢者が日常的に中心的な役割を果たしており、地域の「お節介」文化を大切にしています。例えば、地域のおばあちゃんたちが手作りした「お節介野菜」の加工販売を行い、地域の食文化を守りつつ、交流を生む場にもなっています。

料理とイベントの充実

リニューアルに伴い、真庭あぐりガーデン内には「十字屋商店」というカフェ＆レストランが新たにオープンします。ここでは、地元で育てた食材を使用した料理を楽しむことができ、さらに「旬の蔵 dezi-na」では季節ごとの地元農産物が揃います。また、地域住民とのイベントやワークショップが常時開催され、地域とのつながりを深める取り組みも進んでいます。

バリアフリー設計と遊びの場

施設はバリアフリー設計で、すべての人が楽しめる空間が整えられています。子供達が遊べる「はいざいパーク」や吊り橋、スライダーなど子供向け遊具が充実し、地域コミュニティが自然と交流できる場を提供します。特に、SDGsに関する学びの場としても機能し、次世代の環境意識を高めることに寄与しています。

地域の未来に向けて

真庭あぐりガーデンは、「日本一お節介な食の施設」を目指し、地域の自然と人、想いを繋げていきます。消費者が地域生産者のワクワクする想いを理解し、地域を育む一員となれる、そんな場所をこれからも目指していくことでしょう。つまり、一人一人が大切な地域のサポーターとなる場所がここにあります。特に高齢者の方々が力を発揮できるコミュニティの醸成は、今後の持続可能な地域づくりに欠かせません。