メニコン、中国の視客社と提携
株式会社メニコンは、中国の南京視客網絡有限公司(視客社)と戦略的パートナーシップを結び、中国大陸での使い捨てコンタクトレンズの販売を強化していくことを発表しました。この提携により、両社が持つ特色や強みを活かし、成長著しい中国市場での競争力を高める狙いがあります。
中国のコンタクトレンズ市場の現状
2023年時点で、中国の使い捨てコンタクトレンズ市場は約4,000億円規模で、前年比14%の成長を見せています。この市場での急成長を支えている視客社は、2008年に設立されたオンライン専門の企業で、ここ5年間で年平均48%の売上成長を遂げています。そのため、視客社はオンラインコンタクトレンズ販売において、最大のプレイヤーの一つとして知られています。
視客社が持つ顧客基盤と独自のマーケティングノウハウは、メニコンが日本品質の製品を提供する際の強力な後盾となります。メニコンはこの提携を通じて、中国市場でのブランド力を更に強化し、販売網の拡大を図るつもりです。
両社の戦略的な連携
メニコンの製品に関しては、特に近年開発された「SMART TOUCH」に代表される、新しい商品が注目されています。これは、使用者がレンズ容器に触れることなく、簡単かつ清潔にレンズを取り出せる製品です。視客社とのパートナーシップにより、メニコンはこの商品力をより多くの消費者に届けるチャンスを得ることできます。
さらに、メニコンは中国におけるオルソケラトロジーレンズや各種ケア用品で高いシェアを獲得していますが、この提携を機に使い捨てコンタクトレンズへも消費者を積極的に誘導していく意向です。これにより、消費者がこれからもメニコンの製品を選ぶ理由を提供し続け、長期間にわたる顧客のライフタイムバリュー(LTV)を向上させることを狙っています。
共同のビジョンと今後の展望
提携に関するセレモニーは上海で行われ、双方の幹部が集まり、協力体制の構築を再確認しました。メニコンの企業スローガンである「より良い視力の提供を通じて、広く社会に貢献する」という理念に基づき、両社は協力しながら新たな市場機会を追求していくことで一致しました。
日本の各務原工場や関工場、さらにはシンガポール工場が製造拠点となる中で、メニコンはマレーシアにも新たな工場を設立する準備を進めています。2026年の稼働に期待を寄せつつ、海外市場でのさらなる成長を目指していくことでしょう。
このように、メニコンと視客社の協力は、中国の使い捨てコンタクトレンズ市場において、新たな成長戦略を実現する鍵となるでしょう。メニコンの優れた商品開発力と視客社のマーケティングノウハウが融合することで、今後の展開が一層楽しみです。