東京計器とメトロウェザーの資本業務提携
2023年、東京計器株式会社とメトロウェザー株式会社は、防衛向けのドップラー・ライダー開発を推進するための資本業務提携を発表しました。この提携により、両社は技術の向上と生産体制の確立を目指します。
ドップラー・ライダーとは
ドップラー・ライダーは、赤外線レーザーを用いて高精度の風況観測を行う技術です。これにより、風速や風向をリアルタイムで測定可能です。特に、防衛分野での活用が期待されており、航空機や艦艇における運用を視野に入れています。メトロウェザーは、この技術を駆使し、これまでにもドローンや海上航行船への風況情報提供を実現してきました。
提携の背景
東京計器は、長年にわたり防衛装備品の開発を手掛けてきた企業です。一方、メトロウェザーは京都大学のリモートセンシング技術を基に、ドップラー・ライダーの技術を進化させてきました。この背景を踏まえ、両社は協力することで、さらに高水準の製品を市場に提供することが可能になると考えられています。
今後の展望
この提携を通じて、メトロウェザーの技術を東京計器が有する防衛装備品に統合し、製造及び販売体制を整備します。また、ドップラー・ライダー技術を活用した小型無人機の物体検知システム開発にも着手するとのことです。これにより、従来のレーダー技術では捉えきれない小型機への対応が期待されます。
企業紹介
東京計器株式会社
東京計器は、明治時代に設立された国内初の計器メーカーで、官公庁や民間企業向けに安全安心な計測機器を提供しています。船舶や防衛、鉄道など多岐にわたる分野において、計測・認識・制御技術を用いた製品を展開しており、社会インフラの一翼を担っています。詳細は
こちらを参照してください。
メトロウェザー株式会社
2015年に設立されたメトロウェザーは、京都大学発のスタートアップであり、風況観測ドップラー・ライダーの開発に特化しています。赤外線レーザー技術を利用し、風の動きを可視化する技術を開発しています。今後も物体検知技術と組み合わせた新しいビジネスモデルの創出を目指しています。詳細は
こちらをご覧ください。
両社は、共同での技術開発を通じて、我が国の安全保障に貢献することを目指しています。今後の進展が大いに期待されます。