若者おうえん基金
2023-08-28 20:55:18

子ども・若者支援の新たな取り組み「若者おうえん基金」が注目

若者おうえん基金が挑む新たな支援の形


日本国内には、様々な理由で親元を離れ、児童養護施設や里親家庭で育つ約4万2千人の子どもたちが存在します。これらの子どもたちは、18歳を迎えるまでに自立を求められ、時に厳しい現実に直面します。貧困、虐待、両親の不幸な事故など、さまざまな背景を持つ彼らには、十分な支援が必要です。社会的養護という支援がある一方でも、実際にその網からこぼれ落ちてしまう若者たちも多くいます。

「ケアリーバー」という呼び名のもと、社会的養護を経て巣立った彼らは、時に心身共に厳しい状況に追い込まれます。特にコロナ禍においては、失業や精神的孤立が深刻な問題となり、多くの若者が頼れる人や居場所を失っているのが現状です。

若者おうえん基金の設立背景


そのような状況を受けて設立されたのが、「若者おうえん基金」です。この基金は、児童養護施設や里親家庭で育つ子ども・若者の多岐にわたる困難を少しでも軽減するために、2018年に首都圏若者サポートネットワークによって立ち上げられました。

基金に集まる資金は主に生協組合組織のカンパやクラウドファンディングから賄われ、湧き上がる支援の輪として、実際に若者たちに寄り添う伴走者たちへの助成金となります。これまでの活動により、助成総額は1億1433万7790円に達し、多くの若者の未来を支える土壌が築かれつつあります。

全国へ広がる支援の手


2023年、若者おうえん基金は大きな転機を迎えました。これまでは首都圏に限定されていた支援が、九州(沖縄を含む)、広島・岡山、山陰地域の全国3エリアに拡大されることが決定しました。

この新たな地域サポートネットワークは、資金援助だけでなく、地域内活動団体同士の横のつながりを強化し、行政への提言も行っていく役割を果たします。これにより、支援がより効果的に届きやすくなり、今まで手が届かなかった子ども・若者たちへの支援拡大にもつながります。

クラウドファンディングの開始


2023年8月28日からは、この新たな地域で若者おうえん基金助成事業を実施するためのクラウドファンディングも始まりました。目標金額は1,000万円。寄付金は各地域の活動に有効に活用され、子どもや若者への直接的な支援が期待されています。

また、寄付金の用途は多岐にわたり、害者への助成金としての配分のほか、体験就労事業や実態調査の研究なども含まれています。

メッセージ from 村木厚子


この新たな取り組みを後押しする声も届いています。首都圏若者サポートネットワーク顧問、村木厚子氏は、若者支援の重要性を訴え、厳しい環境にある若者たちへの手を差し伸べることが大切だと力説しています。「頑張っている子、一生懸命やっている子を応援するだけでなく、厳しい環境で闘っている子も同様に応援したい」との彼女の想いが、多くの支持を集めています。

映画『REALVOICE』上映会も予定


さらに、若者おうえん基金は、 youth support に関わるドキュメンタリー映画『REALVOICE』の上映会も予定しています。これは、虐待を経験した70名のリアルな声を届けるもので、観客にとって非常に貴重な体験となるでしょう。この取り組みは、社会的養護のもとで育つ子どもたちの理解を深める大きな一歩となることが期待されています。

団体概要


最後に、並行して活動する団体概要について触れておくと、首都圏若者サポートネットワーク、特定非営利活動法人おおいた子ども支援ネット、特定非営利活動法人どりぃむスイッチ、労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団が連携し、地域の子ども・若者に寄り添った支援を実現しています。

このように、多方面からのアプローチで支援を行っている若者おうえん基金。ぜひ、多くの方々にこれらの取り組みを知っていただき、応援していただけることを願います。

会社情報

会社名
公益社団法人 ユニバーサル志縁センター
住所
東京都港区新橋4丁目24-10アソルティ新橋502
電話番号
03-6450-1820

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