平和を学ぶアバター体験型展示が長崎で開催
2025年8月11日から17日まで、長崎原爆資料館にて「ミライの平和活動展 in 長崎」が開催されます。この展示は、東京大学大学院 情報学環の渡邉英徳研究室、株式会社長崎国際テレビ(通称NIB)、及び株式会社POCKET RDの三者による共同プロジェクトとして実施されます。展示の目玉は、最新のアバター技術「AVATARIUM Portable」を利用した体験です。この新しい展示では、来場者自身のアバターが映画『長崎-閃光の影で-』のシーンに登場し、さらに戦時中の記録写真にも没入できるというユニークな体験が提供されます。
アバターによる新たな視覚体験
来場者はまず、POCKET RDの「AVATARIUM Portable」を使って自分の顔を数十秒でスキャンし、そのデータを基に自身そっくりのアバターを生成します。生成されたアバターは映画のワンシーンに合成され、仮想空間の中で自分自身がエキストラとして登場するという体感が得られます。この体験は、ただ「見る」だけではなく、歴史の一部となることができる貴重な機会です。観客はこの時代に生きていた場合の感覚を、リアルに感じ取ることが可能です。
写真没入体験も魅力
展示の一環として、記録写真にアバターで「入り込む」体験も実施されます。これにより、観る者が過去の戦争を単なる観客としてではなく、直接的な当事者として感じる手助けをします。写真には、長崎の救護活動の様子や、「動物たちが見た戦争」の写真が含まれており、観客は新たな視点を持つことができるでしょう。
「歴史の中に入る」新しい体験
本展示の特徴は、「歴史を眺める」から「歴史の中に入る」体験へとシフトする点です。1945年8月の長崎を描いた映画の世界に身を投じ、戦争を自分自身のものとして捉える新たなアプローチが試みられています。世代を超えて平和について考えさせられるきっかけとなるこの展示は、現在と未来への重要なメッセージを含んでいます。
イベント詳細
「ミライの平和活動展 in 長崎」では、入場が無料です。展示の主催は東京大学大学院 渡邉英徳研究室、NIB長崎国際テレビ、そして展示協力にはPOCKET RDが参加しています。この機会に、ぜひ未来へ向けた平和の大切さを考える新しい経験をしてみてください。
映画『長崎-閃光の影で-』について
原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護に当たった看護学生たちの勇気ある姿が描かれた映画『長崎-閃光の影で-』は、全国で公開中です。アバター体験では、この映画の一部映像を利用し、来場者が映像内の登場人物として参加できる仕組みが整えられています。
AVATARIUM Portableについて
「AVATARIUM Portable」は、来場者が筐体の前に立つだけで瞬時に自分そっくりのアバターを生成するデバイスです。リアルとバーチャルを結ぶ新しいエンターテインメント体験を実現するものであり、コンパクトな設計により多様な場所で導入されています。
この展示は、未来の平和活動への新たな一歩を示すものであり、私たちが過去から何を学ぶべきかを考えさせます。ぜひこの機会をお見逃しなく。