しくじりECカンファレンス：失敗が生む企業革新の未来

2025年6月23日、神田明神ホールで開催された「しくじりECカンファレンス」は、企業の失敗から学び、その経験を活かすことの重要性をテーマにしたイベントです。実行委員会が主催する本カンファレンスでは、失敗学の権威であるBabson大学の山川恭弘准教授による基調講演をはじめ、さまざまな企業の事例紹介が行われました。

失敗からの学びの意義

カンファレンスの冒頭に、商売繁盛を祈念した神職による祈祷が行われ、参加者の士気を高めました。山川教授は、「しくじりをチャンスに変える組織文化」についての基調講演で、失敗を恐れずに挑戦することの大切さを語りました。特に、「やってみなければ分からない」という姿勢が成功につながると強調され、参加者は深く頷いていました。組織全体での学びと挑戦が成長を促すという視点も共有され、共感の輪が広がりました。

セッションでは多様な視点が共有される

続いてのセッションでは、NSW株式会社の大久保勝氏が「EC導入検討からしくじりは始まっている！？」と題し、Shopifyによる従来の開発方法からの脱却を解説。次に、ウェブライフの山岡義正氏が「成功への逆転劇」と題して実際の事例をもとに成功の秘訣を語りました。さらに、RESORTの石川森生氏は、KPI設計の重要性について説明し、過去の失敗からの大逆転の実績を紹介しました。

TIS株式会社の渡辺啓之氏も参加し、「不確実な未来に向けてのマネジメントアプローチ」について講演。これらのセッションは、異なる視点からの議論が活発に交わされ、参加者の学びを深めました。

パネルディスカッションでの活発な議論

その後、山川准教授をモデレーターとしてパネルディスカッションが行われました。「なぜ、あの会社は立ち直れたのか」というテーマで、成功した企業とそうでない企業の分岐点について議論が交わされました。このセッションでは、具体的な失敗と成功の事例が取り上げられ、参加者同士の理解が深まりました。

特別対談：経営者の挑戦

カンファレンスのクライマックスとして、ビジネス動画メディア「ReHacQ」の高橋弘樹氏と西村誠司氏による特別対談が行われました。西村氏は30年の経営経験からの失敗と成功の体験を語り、その中で得た教訓を提示しました。彼の言葉は、参加者にとって非常に共感できるものがあり、多くの人が熱心に聞き入っていました。特に、失敗をしないことを恐れるのではなく、あえて新しい挑戦をすることが重要だというメッセージが印象に残りました。