不二サッシがウッドフレンズと共同開発したアルミクラッド木製サッシ
不二サッシ株式会社は、長谷工グループの株式会社ウッドフレンズと連携し、新たなアルミクラッド木製サッシの開発を開始した。この共同開発は、カーボンニュートラルな社会の実現を目指し、持続可能な資材の利用を促進する重要な試みである。
共同開発の背景
近年、建設業界においても環境への配慮が求められるようになり、特にエコロジーとデザインを両立させた製品へのニーズが高まっている。それに応える形で、不二サッシは「低炭素でありながらデザイン性にも優れた製品」を開発するプロジェクトを始めた。
この度、新たに国産木材を利用した「木質資源カスケード事業」に参加し、ウッドフレンズと共にアルミクラッド木製サッシの共同開発に取り組むこととなった。
アルミクラッド木製サッシの特徴
アルミクラッド木製サッシとは、内側には木材の美しさと暖かさを活かし、外側はアルミで保護されている製品だ。このデザインにより、木材の持つ優れた断熱性を損なうことなく、外部の劣化から守られ、メンテナンス性の向上が期待できる。
木材は、金属や樹脂に比べ製造過程でのエネルギー消費が少なく、国産材は地元で採取されているため輸送によるCO2排出も大幅に抑えられる。
これらの利点を活かし、両社は技術を融合させることによって、これまで「高価」とされていた国産木製サッシを一般市場向けにお手頃な価格で展開することを計画している。
商品化の展望
ウッドフレンズとの協力によって、初めてのアルミクラッド木製サッシ製品は2025年度中にリリースされる予定で、片引き窓や開き窓を中心に開発が進められている。また、今後の展開ではさらなる種類の窓が追加される計画もある。
この新たな製品は、集合住宅の利用も視野に入れているため、今後の市場における競争力が高まることが期待される。
環境への貢献
ウッドフレンズは、森林資源の持続可能な利用についても力を入れており、国産木材の積極的な活用が促進される。
日本の森林を守りつつ、社会に貢献できる製品の開発は、まさに現代のニーズに応えるものである。
今後も不二サッシは、エコの観点からだけでなく、デザイン性や機能性も兼ね備えた製品開発を続けていく方針だ。これにより、業界全体の意識改革を促すと同時に、消費者にも選ばれるブランドへと成長していくことを目指す。