e-dashと津商工会議所の業務提携
近年、企業のCO2排出量の管理や削減は重要なテーマとなっています。その中で、e-dash株式会社は、三重県津市にある津商工会議所との業務提携を発表しました。この提携により、e-dashは津商工会議所の会員企業に対し「商工会議所CO2見える化サポート」(略称「見えサポ」)を通じて、CO2排出量の可視化を促進し、脱炭素化の取り組みを支援する方針です。
「見えサポ」とは
「見えサポ」は、 Japan Chamber of Commerce and Industry(日本商工会議所)が導入する、商工会議所の会員企業向けの温室効果ガス排出量を見える化するためのツール支援サービスです。e-dashは、この事業に協力し、見える化ツールの提供を通じて中小企業の脱炭素化を促進します。
2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組み
2050年までのカーボンニュートラル達成に向けて、企業はCO2排出量の情報開示や削減が必須になってきました。特に、プライム上場企業のTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に対する対応や、自動車産業を中心としたサプライチェーンでの排出量開示の要求が高まっています。こうした流れは中小企業にも及びつつあり、ますます多くの企業が自社のCO2排出量を把握し、情報を提供することが求められています。
しかし、国内企業の99.7%を占める中小企業では、CO2排出量の管理に十分に対応できていないという問題があります。東京商工会議所の調査では、中小企業の6割以上が脱炭素への取り組みを行っていないと回答しており、その理由として「何を始めればいいかわからない」や「業務の負担が増える」といった意見が目立っています。
中小企業の支援における商工会議所の重要性
e-dashは、このような状況を踏まえ、中小企業の脱炭素化を進めるために商工会議所の役割が非常に重要であると認識しています。本提携を通じて、e-dashは津商工会議所の会員企業に「e-dash」プラットフォームを提供し、CO2排出量の可視化から脱炭素化の第一歩を踏み出す支援を行います。
さらに、排出量の削減に向けた具体的な施策の実行支援も含めて、e-dashは中長期的に顧客と共に伴走していく方針です。これにより、脱炭素社会の実現に寄与することを目指します。
e-dashとは
「e-dash」は、CO2排出量の削減に向けた総合的な支援を行う、三井物産のサービスプラットフォームです。このプラットフォームでは、エネルギーの請求書をアップロードするだけで簡単にCO2排出量を計算する機能が用意されています。これにより、手間をかけることなく正確なデータを蓄積できます。また、サプライチェーンにおける排出量の計算・可視化も簡単に行えます。
更にe-dashでは、CO2排出量削減施策の実行支援を行うネットワークも活用しています。これにより、企業はより効率的に脱炭素に向けた取り組みを進めることが可能になります。
まとめ
e-dash株式会社と津商工会議所の提携は、特に中小企業の脱炭素化推進に向けた大きな一歩です。仲間としての商工会議所の支援を受けながら、「e-dash」を通じて企業がCO2排出量の見える化に取り組むことで、地域経済全体の活性化と持続可能な社会の構築を目指し、共に進んでいくことを期待しています。