2025年に開催される大阪・関西万博に向けて、大和ハウス工業株式会社と株式会社大阪マルビルが共同でバスターミナルを設置し、無償で提供することが発表されました。このターミナルは、大阪市北区梅田1-9-20に位置する大阪マルビル跡地に整備され、将来的な観光客や万博参加者の移動をスムーズにすることを目的としています。
2025年2月18日に行われた引渡式典では、両社の責任者が出席し、万博成功への期待を表明しました。大和ハウス工業は「人・街・暮らしの価値共創グループ」という理念のもと、新たな価値を創出し、人々が心豊かに生活できる社会を実現することを目指しています。また、同社は大阪・関西万博へもプラチナパートナーとして参画し、パビリオン建設やサーキュラーエコノミーに関連するプロジェクトにも協力しています。
新バスターミナルでは、利用者の安全と快適な移動をサポートするために、仮設の待合所や乗降場、待機場などが設けられます。特にアクセス性を向上させるために新設されたエレベーターの上部には、万博公式キャラクター「ミャクミャク」の大型バルーンが設置され、視認性にも配慮されています。また、待合所には大阪・関西万博のスペシャルサポーターである青木崇高さんが制作した大型アート作品も展示され、来場者に楽しんでもらえる工夫がされています。
万博開催期間中の2025年4月13日から10月13日には、EVバスや自動運転技術を活用したレベル4のバスが運行される予定です。これにより、未来の移動手段を実際に体験できる機会が提供されるため、参加者にとって新しい発見と興奮が待っています。
さらに、利用者にはリニューアル前の大阪マルビルの歴史を感じてもらうために、解体されたビルの壁面を用いた展示モニュメントが設置され、建て替え前後のビジュアル体験ができるXRコンテンツも用意されています。各施設が一体となることで、万博に訪れる人々にさらなる楽しみと興味を引きたいという思いが込められています。
新バスターミナルの設計・施工は株式会社フジタが担当し、敷地面積は3,244.62㎡、延床面積は650.84㎡で、軽量鉄骨造の平屋建てとして設計されています。また、環境にも配慮し、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)認証を取得した待合所には30kWの太陽光発電設備も備わっています。
この取り組みは、地元経済の発展や観光産業の活性化にもつながる期待が高く、万博による新たな交流と未来の都市の姿を描く重要な一歩となるでしょう。今後、このバスターミナルがどのように地域や観光に貢献していくのか、目が離せません。