医療機関のためのサイバーセキュリティ研修が開始
一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)は、厚生労働省の支援を受け、令和7年度の医療機関向けサイバーセキュリティ対策研修をスタートしました。この研修は、急増するサイバー攻撃への備えを目的としており、医療現場の安全性を確保するための重要な取り組みです。
サイバー攻撃の現状
近年、医療機関を狙ったサイバー攻撃が多発しています。国内でも、診療業務が長時間にわたって停止したり、患者の個人情報が流出するなど、深刻な被害が報告されています。これらの脅威は、医療機関の経営に影響を与えるのみならず、患者の命に直結する問題です。そのため、サイバーセキュリティの強化は医療現場において喫緊の課題とされています。
研修内容の特徴
本研修は、医療機関の経営層から情報システム・セキュリティ管理者、さらには初学者向けまで、参加者の役割や知識レベルに応じた内容を提供しています。主な研修コースは以下の通りです。
1.
経営者向け研修(オンライン)
経営とレジリエンスの統合、ITガバナンス、IT-BCP組織体制について学べる内容です。特に、サイバー攻撃の影響を考慮した経営戦略の構築に重点を置いています。
2.
システム・セキュリティ管理者向け研修(オンライン)
医療機器の安全管理やクラウドセキュリティについて、過去の事件をもとに学ぶ実践的なコースです。具体的な事例を通じて、医療機関のシステムを強化する方法を理解します。
3.
初学者向け研修(オンライン)
日常業務で役立つ基本的なセキュリティ対策を初めて学ぶ人も参加できる内容です。メールやSNS、クラウド利用時の注意点など、実践的な知識を得ることができます。
4.
講師育成コース(対面)
自院のIT-BCPを企画・作成するための知識を得ることができ、座学と情報交換を通じて多角的な学びを提供します。
受講方法
研修への申し込みは、医療機関向けセキュリティ教育支援ポータルサイト(MIST)から行うことができます。ポータルサイトでは、研修プログラムの詳細情報や申し込み方法を確認できます。
研修の重要性
医療現場を守るためには、全従業員がサイバーセキュリティに対する理解を深める必要があります。様々なコースを受講することで、組織全体のセキュリティ対策が向上し、安全な診療環境を確保することができるでしょう。
これからの医療は、デジタル依存が進む中で、サイバーセキュリティ対策が不可欠な要素となります。この機会にぜひ、研修に参加して知識を深めてみてください。
お問い合わせ
研修に関する詳細は、一般社団法人ソフトウェア協会の公式サイトまたは研修事務局までお問い合わせください。