J:COM、海外FAST向けチャンネル運用サービスを開始
JCOM株式会社(以下J:COM)は、2025年9月から海外のFAST(無料広告型ストリーミングテレビ)向けのチャンネル運用サービスを開始することを発表しました。この取り組みの第一弾として、J:COMグループが運営する「ゴルフネットワーク」のコンテンツが、米国のスポーツ専門のFASTプラットフォーム「Free Live Sports」と「UMAXX」で配信される事となります。これにより、海外市場における新たな成長の機会を狙っています。
FASTについての理解
FAST、すなわちFree Ad-supported Streaming Televisionとは、広告によって収益を得る無料のストリーミングテレビサービスのことを指します。北米やアジアなどで特に急速に普及しており、従来のテレビ放送と似た形式で新しい視聴スタイルとしての注目を集めています。リアルタイム視聴が可能であり、広告が入ることから無料でコンテンツを楽しむことができる点が特徴です。
海外市場への進出背景と狙い
J:COMは、これまでのチャンネル運営や放送事業で培った30年の経験を背景に、海外のFAST市場へ参入することで新たな成長機会を見出そうとしています。同社は自社のコンテンツに加えて、国内のIPホルダーやチャンネル事業者との連携を進め、日本文化を発信することによる新たな価値の創出を目指しています。
チャンネル運用サービスの主な特徴
生成AIとクラウドシステムの活用
この新たなチャンネル運用サービスには、生成AIを用いた吹替制作が導入されています。この技術により、翻訳や吹替の時間を大幅に短縮して効率化を図ることができます。また、クラウド対応のプレイアウトシステムを採用することにより、運営コストの削減と配信管理の柔軟性向上を実現しています。
多面的なグローバル展開
海外FAST市場での展開にあたり、J:COMはコンテンツのジャンル、ターゲット地域、そしてプラットフォーム特性を考慮しつつ、提携企業やシステムの柔軟な組み合わせを進めていきます。その結果、様々な海外FASTプラットフォームへの対応を効率的に進め、持続可能なグローバル戦略を展開する体制を確立することにしています。
今後の展望と目的
今後、J:COMは海外FAST市場の需要に応じたコンテンツ提供の拡充を目指すと共に、J:COMグループ内外のチャンネル事業者と連携し、日本の質の高いコンテンツを多面的に提供していく方針です。日本のコンテンツホルダーと海外市場を繋ぐ架け橋となり、日本文化の魅力を多くの視聴者に届けて行く所存です。
この取り組みが成功すれば、日本文化の新たな発信地となり、全世界の視聴者に楽しんでもらえるコンテンツが増えていくことでしょう。