キユーピーが受賞した再生PETドレッシングボトル
2024年、日本の調味料業界での革新がひときわ注目されています。キユーピー株式会社が、食品包装のデザインと機能性を兼ね備えた100%再生PET樹脂で製造されたドレッシングボトルを、公益社団法人日本包装技術協会主催の「2024日本パッケージングコンテスト」で食品包装部門賞に輝かせました。この受賞は、持続可能なパッケージングの重要性が高まる中で、同社が市場においてリーダーシップを発揮したことを示しています。
このボトルは、2023年8月からキユーピー テイスティドレッシングをはじめとする全12品の製品に採用されています。再生PET樹脂は、もともと清涼飲料水用のボトルを回収・リサイクルして作られており、物理的な再生法を利用して特定の条件下で処理され、汚れを除去した後の素材です。この革新的なアプローチにより、ごみの削減だけでなく、資源の循環的な利用も実現しています。
100%再生PET樹脂採用のプロセス
キユーピーは、飲料分野での再利用の広がりに着目し、調味料でも安全に使用できる近代的なリサイクルボトルの開発に取り組んできました。数年間にわたる技術検証の結果、2023年8月に国内初の100%再生PETボトルの採用を成し遂げました。現在、このボトルは主力商品である180mlサイズの全25品に拡大され、持続可能な資源管理に寄与しています。
具体的には、再生PETの利用拡大だけでなく、昨年5月からは日清オイリオグループとの協力も開始しました。これにより、油を含む商品のPETボトルの資源循環を目指した取り組みも強化され、より大規模な環境保護が期待されています。
日本パッケージングコンテストの意義
このコンテストは、年間を通じて優れた包装の存在を決定づける重要な催しです。受賞者には特別なGPマークの使用が許され、これによってその製品は国内外での評価が高まります。実際、2024年の選出によって、キユーピーは世界の包装コンテストでもある「ワールドスターコンテスト」への参加資格も得ており、国際的な評価の向上が期待されています。
持続可能な未来に向けてのキユーピーの志
キユーピーは、今後も持続可能な未来の構築に向けた取り組みを加速度的に進めると共に、より多くの企業や業界と連携を図りながら、循環型社会に貢献し続けます。環境問題が深刻化する中、フードテクノロジーの進展を通じて、より効率的でエコフレンドリーな製品開発が求められる時代において、キユーピーはその中心的な役割を担っています。環境に優しい活動はもちろんのこと、その成果を広く一般に周知することで、多くの人々に持続可能な消費を促していくことが期待されます。今後のキユーピーの挑戦に注目が集まります。