警視庁中央警察署150周年記念防犯イベントの内容とは

警視庁中央警察署150周年記念特別防犯イベント

2025年12月15日、警視庁中央警察署は150周年を記念して特別防犯イベントを開催しました。このイベントは、特殊詐欺の被害状況を共有し防止策を啓発することを目的としており、特別防犯支援官の的場浩司氏がゲストとして登壇しました。

特殊詐欺被害の増加

イベントでは、特に注目されたのは急増する「ニセ警察詐欺」でした。的場氏は、令和7年11月末時点の管内の被害状況を報告。そこでは、30件の被害が確認され、合計約4億4,500万円という巨額の被害が発生していることが明らかになりました。驚くべきことに、被害者の多くは20代から30代の若者であり、勤務中の会社員が狙われやすいとのこと。

「あなたは容疑者です」「逮捕状が出ています」などと警察官を名乗る詐欺師たちが不安を煽り、SNSに誘導してきます。的場氏は「だからこそ、誰でも被害に遭う可能性があるんです。『自分は大丈夫』という考えが、一番危険です」と警鐘を鳴らしました。また、実際に詐欺師によるメッセージのサンプルや偽造文書が提示され、参加者はその巧妙な手口を目の当たりにしました。

被害防止策と国際電話利用休止

更に、防止策の一環として「国際電話番号の利用休止」が紹介されました。現代の詐欺電話は約8割が国際電話からかかってくるという統計に基づき、的場氏は「固定電話の国際電話利用を停止することで、詐欺のリスクを大幅に減少させることができます」と説明し、その場で申込書を用意し手続きも行いました。

歌と共に防犯啓発

イベント後半には、「歌と共に防犯啓発」というプログラムが行われ、演歌歌手の岩本公水さんと多岐川舞子さんが歌を披露しました。来場者は彼女たちのパフォーマンスを楽しみながら、自然と防犯について考える良い機会となりました。

岩本さんは、歌を通じて「少しでも防犯を考えるきっかけになれば」と呼びかけ、多岐川さんは「身近な人に詐欺のリスクを共有することが重要です」と述べ、意識を高めることの重要性を強調しました。