新JISで省エネ促進
2025-06-11 11:53:46

セントラル空調システムの新JIS制定で省エネと環境保全へ

セントラル空調システムの新JIS規格制定について



一般財団法人日本規格協会が、2025年5月20日にセントラル空調システムで使用される抵抗低減剤の性能を測定する新しい日本産業規格(JIS)を制定しました。この新規格の制定には、「新市場創造型標準化制度」が活用されています。この制度は、先端技術を持つ企業が新しい規格を開発する際に、業界団体の協力が得られない場合でも進められるよう設けられたものです。

新しいJIS「JIS B 8703:2025」とは?



新しく制定されたJIS B 8703:2025は、セントラル空調システム内の水循環系における抵抗低減剤の性能評価方法について規定しています。この規格の導入は、効率的なエネルギー使用を促進し、運用コストの削減にも寄与することが期待されています。

セントラル空調システムの概要



セントラル空調システムは、オフィスビルや商業施設で広く使用され、一つの熱源から温水や冷水を配管を通じて各所に供給することで空調を行う方式です。このシステムは、常に動作するポンプを必要とし、多くの電力を消費することが課題とされています。

JIS制定の背景と意義



セントラル空調システムでは、水を適切に循環させるために、抵抗低減剤の使用が考慮されています。この薬剤は、水に微量の界面活性剤を加えることで水の流れをスムーズにし、ポンプの負担を軽減する役割を果たします。

これまで抵抗低減剤の性能を測定するための統一された方法がなかったため、効果的な評価ができませんでしたが、今回の新JISの制定により、抵抗低減効果や防錆効果を適切に評価する根拠が築かれます。これにより、製品の信頼性向上や、差別化が促進され、新たな市場の創出が期待されます。さらに、エネルギー消費やCO2排出の削減に寄与し、環境保全の推進にもつながります。

抵抗低減性能試験の概要



新しいJISでは、抵抗低減性能及び防せい性能の試験方法も規定しています。ポンプの運転状態を管理し、一定温度の水を循環させ、その流量差を計測することで評価されます。この測定方法により、客観的に性能が示され、信頼性の確保がなされます。

日本規格協会(JSA)の役割



日本規格協会は、1945年に設立され、規格開発や管理技術の普及を目的としています。JIS規格の開発から国際規格に至るまで幅広い活動を展開しており、品質管理検定やマネジメントシステムの審査登録など、多様なサービスを提供しています。新しいJISによって、セントラル空調システムの効率的な運用と環境への考慮がさらに進むことが期待されます。

このように、抵抗低減剤を用いた新しい規格の制定は、持続可能な社会に向けた重要な一歩となることでしょう。


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会社情報

会社名
一般財団法人日本規格協会
住所
東京都港区三田3-11-28三田Avanti
電話番号

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