板橋区のSDGsボードゲーム「いたばしさんぽ」が受賞
板橋区が制作したオリジナルのSDGsボードゲーム「いたばしさんぽ」が、このたび第19回キッズデザイン賞において「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門」での受賞を果たしました。これにより、地域の特産品や文化とSDGsを結びつける試みが一層注目されています。
「いたばしさんぽ」は、サイコロを振り、その出た目の分だけ進むすごろく形式のゲームです。盤面には板橋区内の名所や、実践されているSDGsの取り組みが描かれており、プレイヤーは止まったマスに書かれたアクションを実行することで、知識を深めていきます。
このゲームの特徴は、ただ遊ぶだけでなく、協力して考えるミッションも含まれている点です。例えば「教室内のSDGsを見つける」という課題があります。このような活動を通じて、子どもたちはSDGsに関する理解を深めるだけでなく、チームでの連携や考える力も養われます。
SDGs教育の一環としての「いたばしさんぽ」
すでに、「いたばしさんぽ」は板橋区内36の小中学校や特別支援学校での授業内でも活用されています。SDGsをテーマにした授業として、生徒たちは実際にゲームをプレイしながら、楽しみながらSDGsについて理解を深めています。さらに、区内で行われるイベントでもこのゲームのブースを出展し、広くその魅力を伝えています。
このような取り組みは、SDGsの意識を高めるだけでなく、地域の名所や文化に対する理解をも深めることに寄与しています。「いたばしさんぽ」が若い世代にどのように影響を与えているのか、このゲームを通じた学びの楽しさは、オリジナルのアイデアから生まれたものだと言えます。
キッズデザイン賞の背景
キッズデザイン賞は「子どもたちが安全に暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を持ち、さまざまな製品やサービスが対象です。特に子どもたちやその家族の視点から優れたデザインが求められています。この賞の受賞により、「いたばしさんぽ」は多くの人々に認知され、さらなる普及が期待されます。
独自の制作プロセス
「いたばしさんぽ」の制作は、板橋区とそのほか株式会社石塚計画デザイン事務所、株式会社10、北九州市立大学法学部准教授の高木超氏との共同プロジェクトです。制作過程では、SDGsについての理解を促進するために、「わかる」「きづく」「考える」といった能動的な要素が導入されています。これにより、子どもたちが自然とSDGsの目標を学ぶことができるような工夫がなされています。
「絵本のまち板橋」の未来
板橋区は「絵本のまち板橋」としてのブランドを築いており、その独自性を生かしたプロジェクトが進められています。「いたばしさんぽ」もその一環であり、地域社会と子どもの成長を結びつける重要な役割を果たしています。この受賞を機に、さらなるSDGsの普及活動や、地域の魅力を発信する新たな取り組みが期待されます。
「いたばしさんぽ」がもたらす新たな学びのスタイルが、多くの子どもたちの未来をより豊かなものにすることを願っています。