新たな資産運用サービスの誕生
マンションや大型ビルの修繕工事に特化したサービスを展開する株式会社スマート修繕が、資産運用サービス「Funds(ファンズ)」を運営するファンズ株式会社と提携し、マンション管理組合向けの新たな運用商品「Funds for マンション修繕積立金 応援パック」を共同開発しました。この取り組みは、資金の運用手段が限られている現状を解消し、修繕費用の高騰に対処する一助となる期待が寄せられています。
現状の問題と背景
近年、国土交通省の調査によると、築40年以上のマンションの数は2023年末時点で約136.9万戸に達し、今後10年でその数は2倍、20年後には3.4倍に増加する見込みです。老朽化したマンションの増加に伴い、必要な修繕工事が増える中、円安やインフレーション、人手不足などにより工事費が高騰しており、マンション管理組合では修繕積立金の不足が深刻化しています。
特に、これまで多くの管理組合が修繕積立金を銀行預金で運用してきたため、急激な金利の上昇やインフレに対応するのが難しい状況です。こうした現状を受け、スマート修繕とファンズは新たな運用商品を共同開発し、リスクを分散させつつ安定的な利回りを目指すというアイデアが生まれました。
新運用商品「Funds for マンション修繕積立金 応援パック」
この運用商品は、まずリスクの低減を図りつつ2〜3年の予定運用期間を設け、ファンズが定めた審査基準をクリアした上場企業を投資対象として投資手法には複数企業へのバスケット投資や貸付投資が組み込まれています。期待される利回りは年率1~3%程度(税引前)です。
この新商品は、管理組合の修繕積立金をより効果的に運用するための新しい選択肢となり得ると同社は期待しており、ファンズが金融商品の販売・勧誘を実施することで、より多くの管理組合のニーズに応えられるよう努めていくという方針です。
なぜこの提携が重要なのか
スマート修繕によると、現状では大半の管理組合が修繕積立金を銀行預金のみで運用しているため、収益性に乏しく、将来の修繕に備えた資金運用が困難です。そのため、急な工事費の高騰により必要な修繕工事が行えない「修繕不全」の問題が発生しています。
この共同開発によって、ファンズが提供する新商品は、リスクを分散しながらも安定的な利益を得ることができ、次世代の資産運用の形を示唆しています。将来的には、スマート修繕とファンズがともにお客様のニーズを満たすべく、新しい価値を提供していくことになるでしょう。
まとめ
スマート修繕とファンズの提携による新たな運用商品は、マンション管理組合にとって大きな助けとなると同時に、修繕工事の質と頻度を高める可能性を秘めています。修繕費用の高騰や運用方法の見直しが求められる今、管理組合はこの新たな選択肢を検討することが重要です。今後、この商品がどのように運用されていくのか、引き続き注目が必要です。
詳細な商品情報については、Fundsの公式サイトを確認してください。