ERPCが新たなRPCサービス「SWQoSエンドポイント」を発表
ERPCが独自のRPCサービス「SWQoSエンドポイント」をリリースしました。この新しいサービスにより、トランザクションの高速化が実現されることが期待されています。特に、既存の共有プランあるいは専有RPCを利用する全てのユーザーが、ステークコネクション専用レーンを利用できるため、より速く、確実にトランザクションを処理できるようになるのです。
SWQoSエンドポイントの背景
ERPCは、ゼロ距離ネットワークおよびインフラを構築しており、ShredStreamやgRPCといった高性能なデータストリームを提供してきました。その中で、開発陣は長らく「送信用のサービス」を待ち望んでいたため、SWQoSの開発が急務でした。その結果、今回のリリースに至ったのです。
今後、Solana Stake BandWidthマーケットの開通やマルチリージョンでのSWQoSエンドポイント提供が予定されています。この進展により、アプリ開発者やトレーダー、バリデータにとって多くのメリットがもたらされ、Solanaネットワーク全体の効率性が向上することが見込まれています。
SWQoSとは?
SWQoS(Stake Weighted Quality of Service)は、ステーク接続を持つバリデータを優先する仕組みです。特に、リーダーは優先帯域の約80%を専有し、残りの20%を非優先帯域に割り当てています。このため、優先帯域は非優先の5倍ものトランザクションバンド幅を誇ります。この制御はPriority feeの評価前に行われるため、まずはSWQoSによって優先レーンに乗ることが、迅速な処理の前提となるのです。
製品概要とコスト構造
新たに提供されるSWQoSエンドポイントは、共有プランでも専有RPCでも利用可能です。最初の対応地域はフランクフルト(FRA)ですが、今後の展開が期待されています。
通常、トランザクション送信サービスにはTipを支払うことが必要でしたが、SWQoSエンドポイントではその必要がなくなります。代わりにelSOLを保有することで優先帯域を利用できるようになります。elSOLはSolanaのLST(Liquid Staking Token)であり、SOLをステークすることで生成され、常にSOLに対する価値が増加していく仕組みです。
例えば、1 elSOLを持ち続けると、時間が経つにつれてその価値は「1 elSOL = 1.1 SOL」「1 elSOL = 1.2 SOL」といった具合に上昇します。しかも、このプロセスは流動性を保ちながら実施できるため、ユーザーは高い柔軟性を持って報酬を得ることができるのです。
さらに、elSOLはERPCに接続されたバリデータにステークされ、その結果elSOLの保有量が増えるとSWQoS BandWidthも拡張されます。elSOLホルダーは自らの保有を増やすことで、全体の回線強化に貢献し、その対価としてより多くの帯域を得ることができる仕組みとなっています。
将来の展望とまとめ
SWQoSマーケットの公開予定もあり、バリデータは自らのステーク由来の回線をERPCに貸し出し、追加のインセンティブを得ることができます。また、elSOLをステークすればBandWidthの提供に参加することも可能です。これにより、elSOLホルダーは更なるインセンティブ獲得につながります。
全体的に、ERPCとValidators DAOが解決する課題は、この新たなSWQoSエンドポイントによってまさに形になると言えるでしょう。特にトランザクションの失敗やレイテンシの変動、さらには小規模プロジェクトへの高品質インフラの提供といった、多くの重要な問題に対して、ERPCは本質的な解決能力を期待されています。今後の動向に大いに注目が集まります。