熊本地震からの教訓:九州圏域での災害救助犬育成
2016年に発生した熊本地震は、九州地域に多くの教訓を残しました。特定非営利活動法人日本レスキュー協会(以下、協会)は、この厳しい経験を踏まえて、より効率的な救助活動ができるよう、災害救助犬の育成に取り組んでいます。協会の佐賀県支部「MORE WAN」では、新たなプロジェクトとして、2025年5月までの期間にGCF(ガバメントクラウドファンディング)を通じて育成費用の支援を募っています。この取り組みは、地域の安全と人々の命を守るために不可欠です。
日本レスキュー協会の成り立ち
協会は2016年の熊本地震を受けて、九州地域でも災害救助犬の育成が必要であると痛感しました。発災当初、兵庫県から派遣された救助犬と隊員が活動を開始しましたが、現地での救助犬の認知度の低さや運用の遅れから多くの課題が浮き彫りになりました。このため、九州での救助犬育成の重要性を認識し、2018年に佐賀県に進出。その翌年には「MORE WAN」を設立しました。
「MORE WAN」の役割
「MORE WAN」は、九州地域における防災減災を支える総合拠点として、様々な活動を行っています。
- - 発災前:訓練施設を設置し、地域コミュニティの防災意識を高め、防災に関する教育を行います。
- - 緊急期:災害救助犬を派遣し、被災者を支援する避難所も設けています。
- - 発災後:被災者の心のケアとしてセラピードッグを派遣し、支援活動を行います。
災害救助犬育成のプロセス
災害救助犬の育成は簡単ではありません。訓練は生後3ヵ月から始まり、多様な環境での対応力を養います。数年の訓練を経て、最前線で活動できる犬たちが誕生します。しかし、育成には多くの時間と費用が必要であり、国からの支援はほとんどありません。これが地域の皆さまからの寄付に依存する理由のひとつです。
未来に向けて
協会は、2028年までに「MORE WAN」からの災害救助犬の本格的な出動を目指しています。その実現に向けて、消防等の公的機関と連携トレーニングを行い、迅速な対応ができる体制を整える予定です。また、地域のペット防災活動も積極的に行っていきます。
ご支援のお願い
GCFを通じて、災害救助犬の育成に必要な費用を募っています。目指すは100万円。ご支援いただければ、犬たちが救助現場で活躍し、地域の人々の命を救う手助けとなります。
詳細や支援情報は、
こちらのクラウドファンディングサイトからご覧いただけます。あなたの温かいご支援が、多くの命をつなぎます。