社員奨学金を企業が負担する株式会社フォーカスの新しい試み

株式会社フォーカスの奨学金補助手当

株式会社フォーカスは、社員の奨学金の返済を支援する手当を導入しました。この制度は、かつてない社会的背景を反映したものであり、企業の枠を超えた人々の生活に寄与するものです。

社会の矛盾を正す一手

近年、日本では学生の約半数が奨学金を利用しており、その多くは利子付きで学生時代から負担が重くのしかかります。特に、家庭の経済状況に左右されがちな教育費を、子ども自身が借金しながら賄うという現状に疑問を感じた株式会社フォーカスは、2019年度からこの制度を導入しました。これにより、社員は毎月基本給の最大10%が奨学金返済にあてられるため、少しでも教育に対する負担が軽減されることを目指しています。

働きやすい職場環境の構築

フォーカスは、コロナショックによる経済的苦境にもかかわらず、社員の年収を平均100万円アップさせるなど、働きやすい環境作りに力を入れています。2022年から始まった新卒採用では、初任給を業界でも高水準の40万円に設定。これは、社員一人ひとりの成長が企業の成長に直結するとの方針に基づいています。さらに、採用基準も厳格に設定し、企業の価値観にフィットする人材を適切に確保する努力をしています。

教育への投資と成長

当社の奨学金制度は、社員が経済的な不安を抱えることなく、業務に集中できる環境を整えるためのものであり、心理的な負担を軽減しています。これにより、社員が持つ潜在能力を最大限に発揮できる状況を目指しています。こうした取り組みは、社員のモチベーションや生産性を向上させ、結果として企業の成長に繋がることが期待されます。

株式会社フォーカスの歩み

2009年に設立されたフォーカスは、当初BtoBのグッズ販売を主業務として運営してきましたが、顧客からの感謝のメッセージを受け、事業の方向性を変更。プリントTシャツ事業に特化し、2012年以降は高校生たちの思い出を作ることに注力するようになりました。コロナの影響で経営が困難になる中、社員の給与を犠牲にせず投資を行い、2021年には売上が前年の1.5倍に達するなど、見事に立て直しに成功しました。