三菱重工業、台湾電力の重要プロジェクトを受注
三菱重工業株式会社が台湾の公営電力会社である台湾電力(台湾電力公司)から、総出力280万kWに及ぶ天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の建設プロジェクトを受注しました。このプロジェクトは、現地の大手エンジニアリング・建設会社CTCIと共に進められ、フルターンキー契約によるものであり、最新鋭のM501JAC(J-series Air-Cooled)形ガスタービンを中心に5系列を構成しています。
プロジェクトの背景と特徴
通霄(トンシャオ)発電所は苗栗県に立地し、台北市から南西に約130kmの位置にあります。この発電所の計画は、台湾の長期的な電力供給計画に基づき進められており、既存の発電設備を撤去し、新しい設備を建設することで更新を図っています。プロジェクトの主な目的は、発電能力の向上とともに環境負荷の低減です。また、近隣地域で増加している産業用・家庭用の電力需要を満たすことが期待されています。
5系列の発電設備は、2030年から2031年にかけて順次運転を開始する予定で、当社はM501JAC形ガスタービン、蒸気タービンなどの主要機器を提供し、CTCIは現地工事やプラント周辺機器などを担当します。加えて、発電機は三菱ジェネレーター株式会社が供給します。
過去の実績と信頼
今回の受注は、三菱重工業とCTCIが2013年に完成させた第1段階のGTCC発電設備の成功に基づいています。この第1段階の設備は、2018年から運転を開始しており、当社とCTCIの両者にとって高い実績を誇るものです。こうした過去の納入実績が、台湾電力からの信頼を得る要因となりました。
グローバルな取り組みと今後の展望
三菱重工業グループは、今後もGTCC発電方式を含む高効率で信頼性の高いガスタービン発電設備の普及を進めていく考えです。これにより、世界各地の経済発展に貢献し、安定した電力供給が実現されることでしょう。また、エネルギーの脱炭素化によって地球環境の保全にも寄与する姿勢を持っています。
このように、三菱重工業と台湾電力のパートナーシップは、環境に優しい電力供給を実現するための重要なステップとなります。双方の技術力と経験が結集した新たなプロジェクトの進展に注目が集まります。
参考情報
このプロジェクトがもたらす影響と、両社のさらなる連携を見守りたいものです。