ベクターHD、AIインフラ構築へ新たな一歩を踏み出す
株式会社ベクターホールディングス(以下、ベクターHD)は、日本企業向けの安全かつ持続可能なAI基盤の強化を目的に、最近の取り組みを発表しました。この文脈の中で、ベクターHDは米国のCornami社と連携し、同社が提供する省電力かつ高い安全性を持つAIサーバーの導入を進めると共に、アデコ社と協力してデータアノテーションの分野での取り組みも始めています。
AIの急速な普及と課題
近年、生成AIの利用は急激に広がっており、特に日本国内でもその傾向が顕著となっています。しかし、AIの推論に必要な電力の制約や機密情報管理の整備、サイバー攻撃リスクの増加、さらには日本語特有の言語構造に合った学習データの不足といった多くの課題が依然として存在しています。
企業単独ではこれらの課題を一手に解決することは困難であり、各分野の専門知識を結集することが必要です。このような背景を受けて、ベクターHDは新たな一歩を踏み出したのです。
Cornami社の次世代型サーバーの導入
Cornami社が開発した新世代型AIサーバーは、独自の非ノイマン型アーキテクチャを採用し、大規模言語モデル(LLM)の処理において従来のNVIDIA H100ベースのサーバーとは桁違いの効率を誇ります。このサーバーは、情報を暗号化したまま処理できるという、FHE(完全準同型暗号)技術も備えており、医療や金融、公共サービスなどの機密性が求められる分野でのAI活用において大きな安全性を提供します。
ベクターHDは、今後Cornami社との連携を強化し、このサーバーの性能評価を進めていく予定です。
アデコ社とのデータアノテーションの連携
AI品質の向上には質の高いデータが不可欠です。そこで、ベクターHDはアデコ社とのパートナーシップを通じて、日本語に適した高品質な学習データの整備を進めます。アデコ社が持つアノテーション運用のノウハウを活かし、日本語特有の語彙や文化的な背景を反映したデータ作成を行い、最終的には医療や教育など専門分野での人材育成にもつなげていく計画です。
AIの社会基盤としての役割
今後、AIは技術だけでなく、社会基盤としての役割を果たすことが期待されています。性能やスケールを超えた「信頼性」「安全性」「持続性」がAIの競争ポイントとなりつつあり、これらの分野で日本は国際的にも高い評価を受けています。
ベクターHDは、今後も専門企業との連携を推進し、電力効率、データ品質、安全性の向上を図りながら、日本発のAIインフラ整備に貢献していく姿勢を見せています。私たちは、この取り組みが未来の社会に与える影響を期待して注視していきます。
企業概要
今回の発表を行ったベクターHDは、1989年に設立され、数十年来の歴史を持つIT企業です。国内最大級のソフトウェアダウンロードサイト「Vector」を通じて日本のIT文化を発展させてきました。電子契約サービス「ベクターサイン」やポイントモール「QuickPoint」など、様々なサービスを展開中であり、今後はAIインフラ事業にも注力していく所存です。
より詳しい情報は、公式ウェブサイトをご覧ください。