「ミュゼプラチナム」休業長期化と再開の道筋
長年にわたり多くの女性に支持されてきた美容脱毛サロン「ミュゼプラチナム」は、現在も全店舗で休業を続けており、その営業再開に関する不透明感が広がっています。運営元であるMPH株式会社は、2025年5月31日までの休業を継続するとともに、6月1日以降の営業再開に向けて極めて厳しい状況にあることを発表しました。
再建努力と「第三者破産申立」の影響
MPH株式会社はこれまで、企業の再建を目指し、従業員への給与支払い、複雑な債務の整理、そして関係各所との多岐にわたる調整を精力的に進めてきました。さらに、透明性を確保するために返済計画の公表も行い、営業再開に向けた準備を着々と進行させている段階でした。しかし、そうした努力の矢先に、債権者から裁判所への第三者破産申立が行われたことで、既存の再建計画を予定通りに遂行することが困難となる可能性が生じているとのことです。現時点では、裁判所からの正式な通知はMPH社には届いていないものの、この状況下では、6月1日からのMPH直営による全店舗一斉の営業再開は極めて困難な見通しです。また、これまでに契約されたお客様への施術サービスや、それに伴う返金対応についても、実施が難しくなる恐れがあるとしており、多くの契約者にとって懸念が高まっています。
「新生ミュゼプラチナム」による一部店舗引き継ぎと営業再開へ
こうした厳しい経営状況の一方で、顧客にとって明るい兆しも見えてきました。MPH株式会社が営業再開の準備を進めていた一部の店舗が、「メンズミュゼプラチナム」を運営する「新生ミュゼプラチナム株式会社」によって引き継がれることになったのです。この事業承継により、該当する店舗は2025年6月以降、順次営業を再開する運びとなります。具体的な店舗情報や再開日程については、詳細が決定次第、公式サイトなどで改めて発表される予定です。
新たなサービスモデルと「都度払い」導入
新生ミュゼプラチナム株式会社が引き継ぐ店舗では、既存のお客様の契約内容に基づいた「置き換えコース」が提供される予定です。さらに、既に運用が始まっている「どこでもミュゼ」というシステムも活用し、対象となるお客様への施術継続を目指します。「どこでもミュゼ」は現在、契約中の脱毛コースに有償の施術回数が残っているお客様を対象に、代替コースでの施術を提供しています。新生ミュゼプラチナムは、これに加えて、すでに有償回数を使い切ってしまったお客様にも利用してもらえる新たなサービスモデルの提供を検討している段階であり、詳細が決まり次第、改めて公表するとしています。
特に注目すべきは、新生ミュゼプラチナム株式会社が、MPH社が採用していた前払い制ではなく、全ての施術コースを「都度払い」形式で提供する方針である点です。この新しい支払いシステムは、お客様が自身のペースで、金銭的な負担を無理なく管理しながらサービスを受けられる環境を整えることを目的としており、利用者にとって大きなメリットとなるでしょう。
お客様への責任と今後の情報提供
MPH株式会社は、現行の再建計画が困難な状況にある中でも、お客様の施術継続を最優先事項として掲げています。同社は引き続き、再建計画の見直しを進め、可能な限りの対応策を講じていく姿勢を示しています。長年にわたり「ミュゼプラチナム」ブランドを愛用してきた顧客との信頼関係を失わないよう、関係各所との密な連携を図りながら、必要な情報をタイムリーに提供していく方針です。
営業再開が決定した店舗や具体的な施術内容に関する情報は、公式ウェブサイトやメールなどを通じて随時案内される予定です。多くの顧客がその動向に注目しており、今後の情報公開が待たれます。