市原佐都子/Qの新作公演『キティ』が登場
2025年2月、ロームシアター京都で上演される市原佐都子/Qの新作公演『キティ』が注目を集めています。本公演は、劇作家で演出家の市原佐都子によって生み出されたもので、彼女の作品としては『妖精の問題 デラックス』に続くものです。この新作は、家庭内における生と性、そして現代社会のさまざまな矛盾に挑む内容となっています。
『キティ』のテーマとは
市原佐都子は、社会のタブーや人体にまつわる矛盾を鋭く捉えることで知られており、彼女の最新作『キティ』もその例外ではありません。今回の作品では、家父長制や資本主義、そして大量生産・消費のシステムがもたらす不条理を描きます。これには、食を中心とした生殖管理や、想像の枠を超えて斬新なメッセージが込められており、作品全体を通して、愛と欲望の複雑性に迫ります。
市原は、食のシステムを通じた生殖の管理や、無意識のうちに巻き込まれる性的な状況、さらには営利主義がもたらす労働環境の悪化について問いかけます。作品内の「かわいい」のフレーズは繰り返され、ひとつの文脈に収まらず、どんどんと変化してきます。それによって、果たしてユートピアが存在するのかという問いが浮かび上がってくるのです。
多様なキャストと斬新な制作
『キティ』には日本、韓国、香港から集結した俳優陣が参加します。韓国の若手俳優・ソン・スヨン、日本の青年団の永山由里恵、香港のバーディ・ウォン・チンヤン、ダンスユニットの花本ゆかが出演し、それぞれの特色を生かしつつ、共同で作品を築いていきます。また音楽には、音と映像の境界を探求するアーティスト荒木優光が手掛け、衣装を南野詩恵が担当します。
市原佐都子は、独自の視点を持ちながら鮮やかな表現を行い、観客に現代社会の複雑な問題を考えさせる作品を生み続けてきました。彼女の創り出す舞台は、ただのエンターテインメントにとどまらず、深い洞察をもたらします。
上演情報
『キティ』の公演は2025年2月17日から24日までの全8ステージに渡って行われます。上演される言語は日本語、韓国語、広東語の各言語に加えて、英語の字幕も用意される予定です。チケットは、一般向けに各回販売され、リピーター特典も用意されているので、複数回観劇を希望する方も楽しめる内容となっています。
観るたびに新たな発見がある『キティ』。現代の複雑な社会問題を考えるきっかけとなるでしょう。市原佐都子の最新作をぜひお見逃しなく!
お問合せ
詳細な公演情報やチケットの購入は、ロームシアター京都の公式サイトでご確認いただけます。この新たな作品をぜひ体感してみてはいかがでしょうか。