地盤改良設計『AXIS』で建物の安全性を向上させる新技術

建物の安全を確保する地盤改良設計『AXIS』の登場

建物を支える土台の安全性は、地盤改良設計から始まります。しかし、従来の手法では荷重を考慮しない設計が多く、地盤の支持力不足や過剰な設計が問題視されてきました。これに対する解決策として、金城重機株式会社が開発した地盤改良設計の新システム、『AXIS』が本格的に販売を開始しました。

従来の設計手法の課題

一般的には、地盤改良体の配置は2.0ｍ（2P）以内が標準とされ、基礎に合わせて均等に設置されるのが通常です。しかし、これはあくまで過去の経験則に基づくものであり、建物荷重や基礎梁の強度に関する詳細な情報が不明な状態での設計となっていました。このため、荷重の集中する中心部には改良体が不足し、一方で荷重の少ない外周部に対しては過剰に設定されることが常でした。

このような状況で地盤改良工事が行われると、結果的にコストが増加する傾向にありました。

『AXIS』が導入する新しい視点

『AXIS』では、建物に関する詳細な構造計算を用い、柱の軸力と基礎梁の強度を正確に算出します。このデータを基に、杭の適切な位置を精密に配置し、最適な地盤改良を実現します。これにより、従来の設計手法に比べて安全性と効率を大幅に向上させることが可能となったのです。加えて、建築士法による構造計算書の保存義務にもしっかりと対応しています。

『AXIS』の特長

1. 計算に基づく最適配置: 構造計算を通じて算出された柱の軸力や基礎の強度を基に、杭位置をぴったりと適正配置。
2. 根拠のある説明資料: コンサルティングを行う際に軸力図や基礎梁検討書、杭伏図を提供し、施主に対して根拠のある説明を可能にします。
3. コストの最適化: 荷重に対する改良体の本数を適正化することで、無駄な工事費用を削減。特に、これまでの過剰設計によるコストを解消します。